昭和天皇の戦犯除外に関するマッカーサーの報告
ネット上でも全文翻訳や原文をテキストで掲載されているのは目にしないので取り上げてみる。
英語の Q&A サイトなどで提起される戦争責任に関するやり取りなどを眺めていると、「国務各大臣は、天皇を輔弼し、その責任を負う(明治憲法五十五条)」や「機務六条」など細かいことは抜きにして、天皇が政策決定に関与しなかったことを指摘するコメントも多いようだ。いっぽうで、マッカーサーが昭和天皇と取引したという見立ても多い——ダワーやビックスの(いずれもピューリッツァー賞を受賞した)著作に典拠したものも目に付き、これらの影響は小さくないように思われる( Wikipedia 経由?)。
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CA 57235
「日本国憲法の誕生」(国立国会図書館)www.ndl.go.jp
(英語版)
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WX 85811
(国立国会図書館デジタルコレクション)dl.ndl.go.jp
下記は翌1946年開始された昭和天皇の全国巡幸からの映像。広島での2分20秒過ぎからの映像は圧巻。
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「【カラー】昭和天皇 戦後の全国巡幸 / Emperor Hirohito made a progress to all parts of Japan」
Google ドライブで使用できる文書処理ツール、Google ドキュメントは PDF 読込可能で、スペルや文法チェックも威力を発揮して便利(修正漏れは——例によって翻訳の精度ともども——ご容赦)、なのだが、報告(CA 57235)で言及されている統合参謀本部からのマッカーサーへの証拠収集指令(WX 85811)もついでに、と探していたころ、下記に報告の全文(の写し)がテキスト化されているのを発見した。指令の方は見当たらない(とおもわれ)が、ほかにも膨大な史料が公開されている。
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「米国外交関係、1946年、極東、八巻 -[国務省]歴史課」(「[308] 陸軍元帥ダグラス・マッカーサーから米国陸軍参謀総長(アイゼンハワー)へ」)history.state.gov
2021年11月23日