dancept1の備忘録

答弁権のエソロジー

第96回人種差別撤廃委員会:第九十六回セッションを終結(中国および日本の報告に対する委員会総括所見)


文書番号:CERD18.21E

ノート:

  • 日本の報告に対する総括所見の内容については報道参照。総括所見は日本語訳が外務省ウェブサイトに掲載されるので *1、アップ時リンク等追加する。

  • ということで中国と日本についてメディアの報道を(日本語/英語だけだが)多めに拾ってみた。中国と日本が同じ日に公開というのは韓国にとっては不本意だったかもしれない(苦笑)*2

  • 日本に対する総括所見(最終見解)CERD/C/JPN/CO/10-11(2018年8月30日、先行未編集版)は英語版全9ページ。一年以内に所見に対する進捗報告を行なうフォローアップ項目はパラグラフ10(国家人権機関の設立)および32(技能実習生研修プログラムの規制、監視)。次回定期報告対象の重点項目は同じく14(ヘイトスピーチとヘイト犯罪10項目)、22(在日朝鮮人地方参政権・公務員資格、朝鮮学校補助金朝鮮人子女の差別・ヘイトスピーチからの保護)、および34(非市民への差別7項目 *3 )。

  • 中国に対する総括所見 CERD/C/CHN/CO/14-17(2018年8月30日、先行未編集版)は英語版全12ページ。フォローアップ項目および重点項目は以下のとおり(おそろしい)。

    フォローアップ項目

    • 市民社会

      33 市民社会が条約の実施の課題に取り組む上で重要な役割を果たすことができることを想起し、委員会は:
      (b)締約国は、条約に関連する問題に取り組み、中国に正式に登録されている非政府組織の数をフォローアップ報告書において提供するよう要請する。

    • 拷問と虐待

      41 委員会は、締約国に勧告する:

      (a)あらゆる超法規的な勾留施設において、合法的に起訴、裁判されず、刑事犯罪のために有罪判決を受けた個人を拘留する行為を停止すること。

      (b)これらの状況下で現在拘留されている人を直ちに釈放し、不当に拘束された者が救済を求めることを許可すること。

      (c)人種、民族および民族宗教のプロファイリングのすべての申し立てについて迅速で徹底的で公平な調査に着手し、説明責任のある者に責任を負わせ、賠償および再発防止を含む、効果的な救済を提供すること。

      (d)法執行機関によって停止されたすべての個人の民族性、これらの停止の理由と結果に関する強制的な収集とデータ分析、および定期的にこのデータに関して公表し、フォローアップ報告においてこの情報を含めること。

      (f)少数民族のメンバーに不相応に影響を及ぼす旅行制限を撤廃すること。

      (g)過去五年間に締約国の要求に従って中国に帰国したウイグル人学生、難民、亡命希望者の現在の所在と状況を明らかにすること。

      (h)過去五年間にXUAR[新疆ウイグル自治区]におけるすべての超法規的勾留施設に拘束された人々の数を拘留期間とともに提供すること。勾留の根拠。センター内の人道的条件。あらゆる訓練または政治的カリキュラムおよび活動の内容。拘留の違法性に異議を申し立てたり拘留をアピールする必要がある被拘留者の権利。および、家族が拘留を直ちに通知されることを確保するための措置。

    • チベット人

      43 委員会は、締約国に勧告する:

      (c):少数民族言語の振興、およびあらゆる使用の制限に関する情報を提供すること。

    重点項目

    • 人種差別の定義と犯罪化

      8 委員会は、条約第1条に完全に従い、すべての形態の人種差別を明示的に定義し犯罪化するために国内法を改正し、法執行機関やその他の政府の権限を含む一般生活のすべての分野における直接的、間接的両方の人種差別を明示的に禁止するよう中国の香港、中国のマカオを含む締約国に強く促す。

    • 市民社会

      33 市民社会が条約の実施の課題に取り組む上で重要な役割を果たすことができることを想起し、委員会は:
      (a)締約国は、中国本土における海外非政府組織の活動の運営に関する法律および慈善法を含む、その法律および規則が、市民社会および、とくに人種差別と戦うために働く非政府組織のための開放的な空間を提供し、 登録手続の透明性を向上させることを確保するよう勧告する。および、

    • テロリズムと分離主義の広範な定義

      37 委員会は、締約国が既存の関連する法律、規制および慣行を、それらが狭く調整されること、効果的な監視メカニズムと虐待に対する十分な予防措置があること、人種、色、世系、国籍、民族性または民族宗教アイデンティティを理由にプロファイリングまたは差別を構成しない方法で実施されていることを確保するために、見直すことを勧告する。委員会は、テロリズム、分離主義および過激主義に関連する犯罪について告発、有罪判決、刑罰およびその他制裁に関する民族性別の統計を次回の定期報告において提供するよう要請する。

    • 拷問と虐待

      39 委員会は、締約国に勧告する:

      (a)弁護士へのアクセス向上によることを含め、少数民族に対する拷問や虐待行為を防止するための措置を強化すること。

      (b)少数民族のメンバーに対するすべての拘留死、拷問および虐待の申し立て、嫌がらせおよび報告された過度の武力行使が、迅速かつ公平かつ効果的に調査され、加害者は裁判に掛けられることを確保すること。

      (c)独立専門家が拘留中の少数民族のメンバーの死亡に対する調査を実施することを許可すること。

      (d)拷問禁止委員会の2015年最終見解(CAT/C/CHN/CO/5)のパラグラフ41に含まれる勧告を完全に実施すること。および、

      (e)人権を守るために働く者に安全な環境を提供するために必要な措置をすべてとること。

  • 最後に次回第97回セッション(11月26日 - 12月14日)が告知されている。高等弁務官事務書ホームページに韓国の報告書(CERD/C/KOR/17-19)が掲載済み(英語)。共通コアドキュメントは下記2016年版(HRI/CORE/KOR/2016)。

  • (メディア報道より)

    • 共同通信

      (2018年8月31日)

      (2018年8月30日)

    • 朝日新聞

      (2018年8月31日)

      (2018年8月30日)[ au ヘッドライン]

    • 毎日新聞(2018年8月31日)

      日本語版[有料]

      英語版

      「国連機関、「慰安婦」問題への恒久的な日本の解決策を促す」

    • 東京新聞(2018年8月31日)

    • 産経ニュース

      (2018年8月31日)

      (2018年8月30日)

    • 琉球新報(2018年8月31日)

    • 時事通信(2018年8月30日)

      「日本に慰安婦に対する被害者中心のアプローチをとるよう促す」

    • NHK(2018年8月31日)

      責任者を務めたベルギーのボシュイト委員は記者会見で「日韓合意など日本政府のこれまでの取り組みは評価するが、まだ満足していない人がいることも事実だ」と述べました。
      NHK ワールド(2Wくらいで削除?(アーカイブ不可))

      「国連委員会、「慰安婦」に関して日本に助言」上掲の国内放送と同じ部分。

      A committee member from Belgium, Marc Bossuyt, told a news conference that credit should be given for the efforts undertaken by the Japanese government. But he added the committee still has to take note of the fact that those concerned do not yet appear to be entirely satisfied.
      ベルギー出身のマーク・ボシュイ委員は記者会見で、日本政府によってなされた努力について評価が与えられるべきだと述べた。しかし委員会は、関係者がまだ完全に満足しているようには見えないという事実に注意を払わなければならないと付け加えた。
    • FNN(2018年8月31日)

    • TBS(2018年8月31日)

    • ハンギョレ(2018年8月31日)

    • ロイター(2018年8月30日)(※ NYT はロイター転電)

      「国連、中国に対し疑惑の再教育収容所からウイグル人解放を求める」

    • ガーディアン(2018年8月31日)

      ウイグル人の拘留は終わらさねばならない、囚人収容所の訴えの中、国連、中国に告げる」

    • インディペンデント(2018年8月31日)

      「中国は即座にウイグル人を解放しなければならない、国連、ムスリム百万が拘留センターに収容の報告での警告の中、述べる」

    • ロサンゼルス・タイムズ(2018年8月31日)

      ※ おなじみ華春瑩(ホア・チュンイン)報道官:

      木曜に中国の広報官、華氏は、中国の人権記録はアメリカよりはるかに良いと述べた。

      「国連、百万以上のムスリムを拘留センターの秘密のクモの巣で拘束の中国を非難」

    • AP(2018年8月30日)(ワシントンポスト、ABC は AP 転電)

      ※ こちらも華報道官。

      「納税者のお金を浪費しているので、米国の議員諸君には職務に集中し、うまく遂行するように助言したい」

      「中国、米国議員のムスリム収容所に対する制裁要求を拒否」

      (ABC News)

    • CNN(2018年8月31日)(追記:日本語版(2018年9月1日))

      「中国、ウイグル人「再教育収容所」の国連報告こき下ろし、反撃」

    • BBC(2018年8月31日)

      「国連、中国のウイグル人収容所に「危機感」」

  • 国連人権高等弁務官事務所ホームページ(英語))

    • 「国ごとの人権」
      日本についての報告状況(英語
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約:

    • 「人権機関」
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約
      第96回セッション(2018年8月6日 - 2018年8月30日)(英語
      日本:

    総括所見:CERD/C/JPN/CO/10-11(先行未編集版、2018年8月30日発行)(PDF)/(2018年9月26日発行)(PDF)-「日本の第十回および十一回連結定期報告に関する総括所見」

    締約国からの追加情報:同締約国からの追加情報(2017年8月21日提出/8月22日発行)(Word) -「委員会第96回セッションにおける日本の定期報告の検討に関する人種差別撤廃委員会への日本からの追加情報」

    リスト・オブ・テーマ:リスト・オブ・テーマ - 締約国による返答(2017年8月17日発行)(Word)-「あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約第9条に基づく日本国政府による第十回および十一回連結定期報告に関するリスト・オブ・テーマへの口頭回答」

    声明:声明 - 開会挨拶(2018年8月17日発行)(Word)-「あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約第9条に基づく日本国政府による第十回および十一回連結定期報告の審査 開会声明」

    代表団/参加者リスト:代表団リスト(2018年8月6月)(PDF)- MT-UN331

    リスト・オブ・テーマ:CERD/C/JPN/Q/10-11(2018年6月22日)(PDF)-「日本の第十回から第十一回連結定期報告に関するリスト・オブ・テーマ」

    • 「国ごとの人権」
      中国についての報告状況(英語
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約:

    • 「人権機関」
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約
      第96回セッション(2018年8月6日 - 2018年8月30日)(英語

    中国:

    総括所見:CERD/C/CHN/CO/14-17(先行未編集版、2018年8月30日)(PDF)/(2018年9月19日)(PDF)-「中国(中国香港、中国マカオ含む)の第十四回から十七回連結定期報告に関する総括所見」

    リスト・オブ・テーマ:CERD/C/CHN/Q/14-17(2018年6月13日発行)(PDF)-「中国(中国香港、中国マカオ含む)の第十四回から十七回連結定期報告に関するリスト・オブ・テーマ」

    声明:声明 - 開会挨拶(2018年8月10日提出/2018年8月13日発行)(PDF)-「すべての民族集団の団結した取り組みによる中国の夢の実現に向けて 第96回人種差別撤廃委員会中国代表団団長、俞建華(ユ・ジェンホワ)大使閣下による開会声明」

    代表団/出席者リスト:代表団リスト(2018年8月7日提出/2018年8月8日発行)(中国語/英語(PDF))- GJ/40/2018「人種差別撤廃条約の履行報告審査 中国政府代表団リスト」

    中国(香港):

    声明:声明 - 開会挨拶(2018年8月10日提出/2018年8月13日発行)(PDF)-「あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約に基づく中華人民共和国の第14回から17回報告のヒアリングのための香港特別行政区による開会声明」

    中国(マカオ):

    声明:声明 - 開会挨拶(2018年8月10日提出/2018年8月13日発行)(PDF)-「中国の第14回から17回連結報告に関する人種差別撤廃委員会の検討における中華人民共和国マカオ特別行政区法務局局長、劉徳学(リウ・トーシュエ)による開会声明」

  • (外務省ホームページ)人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査に関する人種差別撤廃委員会の総括所見(英文(PDF)/仮訳(PDF))(2018年8月)

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査後の追加情報提供(2018年8月)(英文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査2日目における大鷹正人国連担当大使の発言(2018年8月)(和文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告に関する人種差別撤廃委員会のリスト・オブ・テーマ(LOT)に対する大鷹正人国連担当大使による口頭回答(2018年8月)(和文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査における大鷹正人国連担当大使冒頭ステートメント総括発言(2018年8月)(英文(PDF)/仮訳(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告に関する人種差別撤廃委員会のリスト・オブ・テーマ(LOT)(2018年6月)(英文(PDF)/仮訳(PDF))

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告(本文仮訳(PDF)/本文英語正文(PDF)/別添(PDF))(2017年7月)

  • 関連エントリ

    (日本審査)

    (中国審査)

  • 掲載URL:
    https://www.unog.ch/unog/website/news_media.nsf/(httpNewsByYear_en)/1A70AE9CC2D7645EC12582F9003B14EA?OpenDocument


COMMITTEE ON THE ELIMINATION OF RACIAL DISCRIMINATION CONCLUDES ITS NINETY-SIXTH SESSION
人種差別撤廃委員会、第九十六回セッションを終結

Adopts Concluding Observations and Recommendations on the Reports of Bosnia and Herzegovina, China, Cuba, Japan, Latvia, Mauritius and Montenegro
ボスニア・ヘルツェゴビナ、中国、キューバ、日本、ラトヴィア、モーリシャスおよびモンテネグロの報告に対する最終見解と勧告を採択

30 August 2018
2018年8月30日

The Committee on the Elimination of Racial Discrimination today concluded its ninety-sixth session after adopting its concluding observations and recommendations on the reports of Bosnia and Herzegovina, China, Cuba, Japan, Latvia, Mauritius and Montenegro, which were considered during the session.
人種差別撤廃委員会は本日、セッション中に検討されたボスニア・ヘルツェゴビナ中国キューバ日本ラトビアモーリシャスおよびモンテネグロの報告に対する最終見解と勧告を採択後、第九十六回セッションを終結した。

The concluding observations and recommendations of the Committee will be available on the Committee’s webpage after 2 p.m. Geneva time today.
委員会の最終見解と勧告は、本日ジュネーブ時間午後2時以降、委員会ウェブページで入手できる。

Noureddine Amir, Committee Chairperson, summarizing the work carried out during the session, said the Committee had held very constructive discussions with the delegations of Bosnia and Herzegovina, China, Cuba, Japan, Latvia, Mauritius and Montenegro, and had adopted concluding observations and recommendations on their reports, which would be available on the Committee’s webpage after 2 p.m. today. He thanked civil society organizations for their vital participation and input. Under its follow-up procedure, the Committee had considered the follow-up reports of Armenia, Bulgaria, Cyprus, Finland and Uruguay. He thanked the working group on early warning and urgent action for its work, and the working group on individual communications. In addition to individual communications, the Committee had implemented for the first time article 11 concerning three inter-State communications by Qatar and the State of Palestine, relaying the received responses to the two aforementioned States. The Committee had discussed its forthcoming thematic debates and general comments, and more details would be available on them in the November session.
セッション中行なわれた作業を要約した委員会委員長ヌールディン・アミールは、委員会はボスニア・ヘルツェゴビナ中国キューバ日本、ラトヴィア、モーリシャスおよびモンテネグロの代表団と非常に建設的な議論を持ち、報告に対する最終見解と勧告を採択し、それらは本日午後2時以降、委員会ウェブページで入手できる。彼は市民社会組織の重要な参加とインプットに感謝した。フォローアップ手続きのもと、委員会はアルメニアブルガリアキプロスフィンランドおよびウルグアイのフォローアップ報告を検討していた。彼はその作業について早期警戒緊急行動に関する作業部会と個人通報に関する作業部会に感謝した。個人通報に加え、委員会は、カタールパレスチナ自治政府による三つの締約国間コミュニケーションに関する第11条について、上記の二締約国へ受け付けた応答を中継し、初めて実施していた。委員会は、今後開催されるテーマ別討議や一般コメントについて議論しており、11月セッションにおいてそれらに関する詳細が入手できるようになる。

The ninety-seventh session of the Committee will be held from 26 November to 14 December, during which it will consider the reports of Albania, Honduras, Iraq, Norway, Qatar and Republic of Korea on how they implement the provisions of the Convention on the Elimination of All Forms of Racial Discrimination .
委員会第九十七回セッションは、11月26日から12月14日まで開催され、その間、あらゆる形態の人種差別撤廃に関する条約の規定をどう実施しているかに関するアルバニアホンジュラスイラクノルウェーカタールおよび韓国の報告を検討する。


2018年09月01日
2018年09月06日(外務省ホームページ更新資料追加、ノート訳語を左記に合わせる(テーマリスト → リスト・オブ・テーマ))
2018年11月06日(外務省ホームページ、国連人権高等弁務官事務所ホームページ更新資料追加)

*1:最終見解パラグラフ48参照。

*2:日本では自国一色で、逆に中国に関する報道が見当たらない。ほかにも国連の条約機関についても含む解説記事を載せるなど産経は例によって力が入っていたものの、NHK(ワールド、日本担当ボシュイ委員のインタビュー映像あり) の方が現地の情報は多い(産経にはジュネーブ支局は無いのではあろうが)。

*3:条約1条には以下が定められているが、毎度この手の勧告では「市民でない者に対する差別に関する委員会の一般的勧告 30(2004年)に留意し」とある。

「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」[日本語訳](外務省)

第1条

[…]

2 この条約は、締約国が市民と市民でない者との間に設ける区別、排除、制限又は優先については、適用しない。

3 この条約のいかなる規定も、国籍、市民権又は帰化に関する締約国の法規に何ら影響を及ぼすものと解してはならない。ただし、これらに関する法規は、いかなる特定の民族に対しても差別を設けていないことを条件とする。

1. 条約締約国の責任

[…]

2.第1条2項は、差別の基本的な禁止を害することを回避するよう解釈しなければならない。したがって、同項は、とくに、「世界人権宣言」、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」、および「市民的及び政治的権利に関する国際規約」が承認し、および規定する権利および自由を縮減するものと解釈されるべきではない。

また同勧告は、2005年に以下を含む文言が追加されたようである(HRI/GEN/1/Rev.7/Add.1)。(上掲ウェブサイトより。2005年の補遺を含んでいる模様)。

4. 市民権の取得

13.市民でない者の特定の集団が市民権の取得または帰化に関して差別を受けないよう確保すること、および、長期在住者または永住者にとって存在する可能性のある、帰化に対する障害に相当の注意を払うこと。

14.人種、皮膚の色、世系または民族的もしくは種族的出身に基づく市民権の剥奪が、国籍に対する権利の差別のない享有を確保するべき締約国の義務の違反であることを認識すること。

15.長期在住者または永住者に対する市民権の否認が、ある場合には、雇用および社会福祉へのアクセスに不利益を生じさせ、条約の非差別原則に違反する結果となることを考慮すること。

16.たとえば、父母にその児童のために市民権の申請を奨励し、その児童に父母の国籍を付与することを認めることなどにより、無国籍、とくに児童の無国籍を減少させること。

17.締約国の管轄の下に現に居住する、先行国の旧市民の地位を正規化すること。

「 CERD:非市民に対する差別に関する一般的勧告30」(アフリカ市民権イニシアチブ)

HRI/GEN/1/Rev.7(国連公式文書システム(英語))

HRI/GEN/1/Rev.7/Add.1(同上)