dancept1の備忘録

答弁権のエソロジー

第41回人権理事会:(40・41回会合)10決議を採択し第四十一回セッションを閉会/中国、ウイグル問題で中国擁護の37か国書簡の声明


文書番号:——

ノート:

  • 前日続き、決議採択から。結果および提出国、草案リンク先は UN Web TV による。全決議は下記掲載「OHCHR | セッション41 人権理事会41回セッション:決議、決定、議長声明」リンク先参照。

  • コンセンサスで採択された、カナダ提出の「女性と女児に対するあらゆる形態の暴力撤廃のための取り組みの加速:仕事の世界における女性と女児に対する暴力の防止と対応」L.5 で日本が共同スポンサー *1 、決議草案支持および修正案に反対を表明。修正案3本が提出されたが、いずれも投票で否決。

  • 支持33、反対13、棄権0の投票で採択された、中国提出の「すべての人権の享受のための開発の貢献」L.17/Rev1 で北朝鮮が共同スポンサー *2 、日本が反対声明。中国提出によるこの決議の採択は下記2017年に続き二度目。前回決議も投票となり、支持30、反対13、棄権3。メンバー構成は変わっているが、前回の棄権が支持に回った計算である。なお、今回の投票は UN Web TV の説明欄の記載には支持23とあるが33を映像で確認した(前回投票と比べようとして気付いた。いずれも計47にはならず一か国投票しなかったということだろう)。

    中国国際放送局(2019年7月13日)

    新華網(2019年7月13日)

    国連権利機関が開発問題に関して中国によって提出された決議を採択したのは今回が2回目。最初のものは2017年6月22日に採択された。

    李松[リー・ソン]在ジュネーブ中国国連政府代表部代理大使は、[…]

    圧倒的多数による決議の採択は、グローバルな人権統治の改善における中国の参加のもう一つの成功した実践であると新華社に語った。

    「国連権利機関、中国によって提出された開発に関する決議を採択」中国提出の理事会決議の採択は、(物議を醸した)下記2018年3月23日の「人権分野における互恵的協力の促進に関する決議」以来か(投票結果は支持28、反対1、棄権17)。

  • アジェンダ項目3(開発権を含むすべての人権、市民的、政治的、経済的、社会的および文化的権利の促進と保護)の投票後コメントで日本が発言。
  • 支持20、反対6、棄権21の投票で採択された、フィンランドEU 代表)提出の「ベラルーシにおける人権状況」L.12 で日本が共同スポンサー *3 、中国が反対声明および投票要請。

  • 支持26、反対7、棄権14の投票で採択された、フランス、ドイツ、イタリア、ヨルダン、クウェート、モロッコ、オランダ、カタール、トルコ、イギリス提出の「シリア・アラブ共和国の人権状況」L.25 で中国が反対声明。

  • コンセンサスで採択された、キューバ提出の「社会フォーラム」L.4北朝鮮が共同スポンサー *4

  • 支持20、反対5、棄権22の投票で採択された、ウクライナ提出の「人権分野におけるウクライナとの協力および支援」L.9 で日本が共同スポンサー *5

  • セッション報告採択で中国が、ウイグル問題で中国擁護の37か国共同声明書簡について発言。前日、22か国共同声明書簡に反論していた。関連エントリ参照。

  • (外務省声明)

    声明掲載なし。

  • (国連人権弁務官事務所ホームページ)

    「OHCHR | セッション41 人権理事会41回セッション:決議、決定、議長声明」(英語

  • UN Web TV

    A/HRC/41/L.5/Rev.1 投票項目3 - 41回人権理事会定例セッション40回会合

    チャプター9:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使

    A/HRC/41/L.17/Rev.1 投票項目3 - 41回人権理事会定例セッション40回会合

    チャプター1:中国/チェン・シュウ(Chen Xu)在ジュネーブ政府代表部特命全権大使
    チャプター8:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使項目3投票説明 - 41回人権理事会定例セッション41回会合

    チャプター7:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使

    A/HRC/41/L.12 投票項目4 - 41回人権理事会定例セッション41回会合

    A/HRC/41/L.25  投票項目4 - 41回人権理事会定例セッション41回会合

    決定と結語(閉会)- 41回人権理事会定例セッション41回会合

  • 関連エントリ

掲載URL:——


2019年7月21日

*1:アルバニア*、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー*、ボリビア*、ボスニア・ヘルツェゴビナ*、ブルガリア、カナダ*、チリ、コロンビア*、クロアチアキプロス*、チェコデンマークエクアドル*、エストニア*、フィジーフィンランド*、フランス*、ジョージア*、ドイツ、ギリシャ*、ハイチ*、ホンジュラス*、ハンガリーアイスランドアイルランド*、イスラエル*、イタリア、日本、ラトビア*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、マルタ*、メキシコ、モナコ*、モンゴル*、モンテネグロ*、オランダ*、ニュージーランド*、北マケドニア*、ノルウェー*、ペルー、フィリピン、ポルトガル*、モルドバ*、ルーマニア*、ルワンダサンマリノ*、スロバキアスロベニア*、スペイン、スウェーデン*、スイス*、タイ*、チュニジア、トルコ*、ウクライナウルグアイ。草案による、* は非理事国、以下同。

*2:アルジェリア*、アゼルバイジャン*、ベラルーシ*、ボリビア*、中国、キューバ北朝鮮*、エクアドル*、エジプト、エチオピア*、イラン*、イラククウェート*、リビア*、マレーシア*、モルディブ*、ミャンマー*、ナミビア*、ネパール、パキスタン、フィリピン、カタール、ロシア*、サウジアラビアセネガル、シリア*、タジキスタン*、タイ*、トーゴチュニジアアラブ首長国連邦*、ベネズエラ*、ベトナム*。

*3:アルバニア*、オーストラリア、オーストリア、ベルギー*、ボスニア・ヘルツェゴビナ*、ブルガリア、カナダ*、クロアチアキプロス*、チェコデンマークエストニア*、フィンランド*、フランス*、ドイツ*、ギリシャ*、ハンガリーアイスランドアイルランド*、イタリア、日本、ラトビア*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、マルタ*、モナコ*、モンテネグロ*、オランダ*、北マケドニア*、ノルウェー*、ポーランド*、ポルトガル*、ルーマニア*、スロバキアスロベニア*、スペイン、スウェーデン*、スイス*、イギリス。

*4:ベラルーシ*、ボリビア*、チリ、キューバ北朝鮮*、メキシコ、ニカラグア*、シリア*、チュニジアアラブ首長国連邦*、ベネズエラ*、パレスチナ自治政府*。

*5:アルバニア*、オーストラリア、オーストリア、ベルギー*、ブルガリア、カナダ*、クロアチアキプロス*、チェコデンマークエストニア*、フィンランド*、フランス*、ジョージア*、ドイツ*、ギリシャ*、アイスランドアイルランド*、イタリア、日本、ラトビア*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、マルタ*、モンテネグロ*、オランダ*、ノルウェー*、ポーランド*、ポルトガル*、モルドバ*、ルーマニア*、スロバキアスロベニア*、ウェーデン*、トルコ*、ウクライナ、イギリス。

第41回人権理事会:(37 - 39回会合)中国、ウイグル問題に関する22か国共同声明書簡に反論(答弁権)/16決議を採択


文書番号:——

ノート:

  • 一般討論(続き)で10日公開された8日付「書簡」に「激怒」した中国が答弁権を行使して反論。発言時間オーバーして打ち切られている。

  • 以下決議採択から。結果および提出国、草案リンク先は UN Web TV による。全決議は下記掲載「OHCHR | セッション41 人権理事会41回セッション:決議、決定、議長声明」リンク先参照。
  • 支持21、反対13、棄権13で採択された、オランダ提出の「エリトリアにおける人権状況」L.15 で中国が反対声明。

  • 支持18、反対14、棄権15で採択された、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ提出の「フィリピンにおける人権推進および保護」L.20 で日本が棄権声明、中国が反対声明。

    AFP(2019年7月16日)

    日本経済新聞(2019年7月12日)

    NHKニュース(2019年7月12日)

    BBC(2019年07月12日)

    ロイター(2019年7月10日)

  • 支持28、反対14、棄権5で採択された、ベネズエラ(チリ、コロンビア、エクアドルホンジュラスおよびペルー除く非同盟運動代表)提出の「人権分野における国際協力強化」L.1 で日本が反対声明。

  • 支持32、反対13、棄権2で採択された、キューバ提出の「平和への権利の推進」L.2 で北朝鮮が共同スポンサー *1

  • 支持32、反対14、棄権1で採択された、キューバ提出の「人権と国際連帯」L.3 で中国、北朝鮮が共同スポンサー *2

  • コンセンサスで採択された、アルゼンチン、カナダ、ホンジュラス、イタリア、モンテネグロ、オランダ、ポーランドシエラレオネ、スイス、イギリス、ウルグアイザンビア提出の「子ども婚、早婚、強制婚の影響」L.8/Rev.1 で日本が共同スポンサー *3 および声明。修正案が四本提出されたがいずれも投票で否決された。

  • 同上、アルゼンチン提出の人権の享受に対する汚職の悪影響 L.11 で日本が声明。

  • 同上、ブラジル、中国、エジプト、インド、インドネシアセネガル南アフリカ、タイ提出の達成可能な最高水準の身体的および精神的健康を享受するための、すべての者の権利の文脈における医療およびワクチンへのアクセス L.13 で中国がスポンサー *4

  • 同上、オーストリア、ブラジル、デンマーク、モロッコ、韓国、シンガポール提出の「新しいデジタル技術と人権」L.14 で韓国がスポンサー *5

  • チェコインドネシアリトアニアモルディブ、メキシコ提出の「平和的集会および結社の自由の権利」L.18/Rev.1 で日本が共同スポンサー *6

  • (外務省声明)

    声明掲載なし。

  • (国連人権弁務官事務所ホームページ)

    「OHCHR | セッション41 人権理事会41回セッション:決議、決定、議長声明」(英語

  • UN Web TV

    項目10一般討論(続き)- 41回人権理事会定例セッション37回会合

    チャプター44:中国(答弁権)/[チュー・レンタオ(Zhu Rentao)政府代表]

    A/HRC/41/L.15 投票項目2 - 41回人権理事会定例セッション37回会合

    A/HRC/41/L.20 投票項目2 - 41回人権理事会定例セッション37回会合

    チャプター09:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使
    チャプター11:中国/ジャン・ドゥアン(Jiang Duan)在ジュネーブ政府代表部公使参事官A/HRC/41/L.1 投票項目3 - 41回人権理事会定例セッション38回会合

    チャプター4:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使A/HRC/41/L.8/Rev.1  投票項目3 - 41回人権理事会定例セッション39回会合

    チャプター9:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使

    A/HRC/41/L.11 投票項目3 - 41回人権理事会定例セッション39回会合

    チャプター2:日本/岡庭健在ジュネーブ政府代表部大使

  • 関連エントリ

掲載URL:——


2019年7月21日

*1:ベラルーシ*、ボリビア*、キューバ北朝鮮*、エチオピア*、ハイチ*、ナミビア*、ニカラグア*、シリア*、アラブ首長国連邦*、ベネズエラ*、パレスチナ自治政府*。* は非理事国、以下同。

*2:バングラデシュベラルーシ*、ボリビア*、中国、キューバ北朝鮮*、エチオピア*、ハイチ*、マレーシア*、ナミビア*、ニカラグア*、セネガル、シリア*、チュニジアアラブ首長国連邦*、ベネズエラ*、パレスチナ自治政府*。

*3:アルバニア*、アンゴラ、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリアボリビア*、ボスニア・ヘルツェゴビナ*、ブルガリア、カナダ*、チリ、クロアチアキプロス*、チェコエクアドル*、エストニア*、フィジー、フランス*、ジョージア*、ドイツ*、ガーナ*、ギリシャ*、ハイチ*、ホンジュラス*、ハンガリーアイスランドアイルランド*、イスラエル*、イタリア、日本、ラトビア*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、マラウイ*、マルタ*、メキシコ、モナコ*、モンゴル*、モンテネグロ*、オランダ*、ニュージーランド*、北マケドニア*、ノルウェー*、ペルー、ポーランド*、ポルトガル*、モルドバ*、ルーマニア*、ルワンダ*、サンマリノ*、シエラレオネ*、スロバキアスロベニア*、南アフリカ、スペイン、スイス*、タイ*、チュニジア、トルコ*、ウクライナ、イギリス、北アイルランドウルグアイザンビア*。

*4:共同スポンサー:アルジェリア*、バングラデシュボリビア*、ブラジル、中国、エクアドル*、エジプト、エスワティニ*、エチオピア*、ハイチ*、インド、インドネシア*、イラククウェート*、モンゴル*、ペルー、フィリピン、カタールサウジアラビアセネガル南アフリカ、タイ、チュニジア、トルコ*、アラブ首長国連邦*、ウルグアイパレスチナ自治政府*。

*5:共同スポンサー:アルバニア*、アルゼンチン、アルメニア*、オーストラリア、オーストリア、ベルギー*、ボリビア*、ボスニア・ヘルツェゴビナ*、ブラジル、ブルガリア、チリ、クロアチアキプロス*、デンマークエクアドル*、フィジーフィンランド*、フランス*、ジョージア*、ドイツ*、ガーナ*、ギリシャ*、ハンガリーアイスランド、インド、アイルランド*、イスラエル*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、マルタ*、モナコ*、モンゴル*、モロッコ*、オランダ*、北マケドニア*、ノルウェー*、ポルトガル*、韓国*、モルドバ共和国*、ルーマニア*、サンマリノ*、セネガルシンガポール*、スロベニア*、スペイン、スウェーデン*、スイス*、チュニジア、トルコ*、ウクライナ、イギリス。

*6:アルバニア*、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー*、ボスニア・ヘルツェゴビナ*、ブラジル、ブルガリア、カナダ*、チリ、コロンビア*、クロアチアキプロス*、チェコデンマークエクアドル*、エストニア*、フィジーフィンランド*、フランス*、ジョージア*、ドイツ*、ガーナ*、ギリシャ*、ホンジュラス*、ハンガリーアイスランドインドネシア*、アイルランド*、イタリア、日本、ラトビア*、リヒテンシュタイン*、リトアニア*、ルクセンブルク*、モルディブ*、マルタ*、メキシコ、モンゴル*、モンテネグロ*、オランダ*、ニュージーランド*、北マケドニア*、ノルウェー*、ペルー、ポーランド*、ポルトガル*、モルドバ*、ルーマニア*、サンマリノ*、スロバキアスロベニア*、スペイン、スウェーデン*、スイス*、チュニジア、トルコ*、ウクライナウルグアイ

第41回人権理事会:22か国による共同声明書簡、中国によるウイグルの人権侵害停止を要求


  • アジェンダ項目4(理事会の注意を要する人権状況)ほか今セッションは各国による中国への言及が少ないなという印象だったところ *1 、人権理事会議長、人権高等弁務官宛ての7月8日付け「書簡」が公開され、海外メディアもいっせいに報じている。

    joint statement - xinjiang

    書簡」付属書、各国大使の署名1ページ目(国名アルファベット順)
    ヒューマン・ライツ・ウォッチのウェブサイトより)

    参加国はオーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマークエストニアフィンランド、フランス、ドイツ、アイスランドアイルランド、日本、ラトビアリトアニアルクセンブルク、オランダ、ニュージーランドノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイスおよびイギリス。昨年、理事会を脱退したアメリカは参加していない(イタリアやギリシャ、韓国なども見えない)。ヒューマン・ライツ・ウォッチ(以下 HRW )が早々に文書を入手して報じている。いわく、

    国連:画期的な共同声明、新疆での人権侵害の停止を要求

    しかしながら人権問題に関する国連の最高機関たる人権理事会(総会の補助機関)が、このもんだいについて<実質的に>なにも行なって来なかったことの方が奇異に感じるというものではなかろうか。

    HRW(2019年7月10日)

  • 「画期的」なのか

    「22カ国が中国に対し、新疆のムスリムへの恐るべき処遇に対処するよう求めた。今回の共同声明は、新疆の住民だけでなく、国連人権理事会を頼みとする世界各地の人びとにとっても、たとえ超大国相手にも人権侵害の責任を明らかにすべきとした点で意義深い」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチジュネーブディレクターのジョン・フィッシャーは述べた。[上掲記事]

    さらにこうある。

    国連人権理事会での中国に関する前回の共同声明は、2016年3月に米国が主導して行われ、12カ国が署名した。今回参加国がほぼ倍増したのは、新疆の現状に対する国際的な関心の高まりが反映している[…]

    超大国」中国を相手に、「新疆の現状に対する国際的な関心」が高まっているのが「画期的」であると。注意すべきなのは、各国の「共同声明」であり「今回参加国がほぼ倍増した」こと、「前回の共同声明」は「書簡」ではなく理事会でのアメリカ主導の公式声明だったことなどか。

  • 前回の「共同声明」(人権理事会第三十一回セッション)

    「人権理事会、年次報告書に関する人権高等弁務官との双方向対話を開催」(2016年3月10日/国連ジュネーブ事務局ホームページ「プレスリリース」)

    人権高等弁務官との双方向対話

    米国は、各国を代表して、中国の問題のある人権記録、とりわけ市民社会の指導者、活動家および弁護士の逮捕・拘留を強調した。彼らは、最近の中国本土以外からの中国人市民の失踪や、正当な手続きなしに自白を強要された個人の増加を引き続き懸念した。各国グループは、中国に人権国際義務を守るよう求めた。

    上の HRW 記事には在ジュネーブ国際機関アメリカ政府代表部がアップした声明文へのリンクがある。

    「項目2:共同声明 - 中国における人権状況」(2016年3月10日/ 在ジュネーブ国際機関アメリカ政府代表部「ニュースとイベント」)下記はこの声明が言及しているアル・フセイン人権高等弁務官による懸念表明。

    「OHCHR | 国連人権主査、中国による弁護士、活動家に対する弾圧を深く懸念」(2016年2月16日/国連人権高等弁務官事務所「プレスリリース」)

    共同声明は2015年7月9日の「709事件」*2 が中心でウイグルの収容所については提起されていないが、このときは今回ほど大きくとり上げられてはいなかったようにおもわれる。ことに昨年七月のペンス演説以降、「国際的な関心」がより「高ま」ったということだろう *3

  • 「書簡」の意味

    • BBC(2019年7月10日)

      しかしながら、合同書簡は理事会で読み上げられる正式な声明、あるいは採決のために提出された国連決議より外交的重要性は低い。

      これは各政府が中国からの潜在的な政治的・経済的反発を恐れているためである、と外交筋はロイター通信に語った。

      「22か国、中国に大量拘留を終わらせるよう強く促す」

    • ロイター(2019年7月10日)

      活動家たちが求めたような、理事会で正式な声明が読み上げられたり、採決のために提出される決議には踏み込んでいなかった。外交筋によれば、これは各政府が中国からの潜在的な政治的・経済的反発を恐れたためである。

      「新疆への初めての協調的的対応だ」、西側の外交官は水曜にロイター通信に述べた。「決議のアイデアはカードにはなかった」。

      別の使節は、「理事会の公式文書として発表されるので、正式な措置だ…それは合図だ」と語った。[*4

      「独占:西側、日本、ウイグル人拘留について国連で中国を非難」

    前回は公式声明なのに対し、今回はこの声明を理事会の公式ドキュメントに残すことを要請するレベルの「書簡」に過ぎないと。さらには、

    • ニューヨーク・タイムズ(2019年7月10日)

      外交筋によると、他の国が理事会で決議を主導し、中国が自国を批判する国々に対してしばしば脅迫する政治的・経済的報復に自らをさらす可能性は、とくに主要なフォーラムにおいては、ほとんどない。

      一方、この共同書簡には明白なコーディネーターもスポンサーもいなかったので、中国が報復のために特定の署名者を選び出すことは困難だった。外交筋によればこの書簡は、新疆における中国の措置に憤りを表明するための、リスクは少ないにもかかわらず効果的な方法を各国に提供したという。

      「中国、新疆弾圧を22か国に非難される」

    当然ながら中国は強く反発、こちらについては長くなったので別記事に。

    • インディペンデント(2019年7月10日)
      ある外交官はロイター通信に、中国代表団はこの動きに「激怒して[hopping mad]」おり、独自の書簡を準備していると述べた。
      「約二十数カ国が国連で結集、中国のムスリム100万人の大量拘留を初めて非難」
  • メディアの対応

    こんかいは NHK 始めとして日本の報道機関もそれなりにとり上げている。潮目の変化を感じさせるという意味では「画期的」ともいえるのだろうが、上(ロイターなど)の指摘あたりは報じておくべきだろう *5 。扱いが小さいこともあるのだろうが、そもそもこうした内容をあまり理解していないような気もする(笑)。前回の「共同声明」には日本も参加しており、

    オーストラリア、デンマークフィンランド、ドイツ、アイスランドアイルランド、日本、オランダ、ノルウェースウェーデン、イギリス、そしてアメリカを含むグループを代表してこの声明を読むことは光栄である。[前掲第三十一回セッション声明]

    冒頭でも述べたように、これまでも理事会での公式声明において西欧各国が中国の人権状況に懸念表明は行なってきているということもある *6

  • 日本政府の対応

    日本のメディア各社は野上浩太郎官房副長官の記者会見の内容をほぼそのまま報じているように見える。外務省ではなく官邸の記者会見での発表ということで、これまでの理事会での西側各国に比べての煮え切らない対応 *7 を考え合わせるに官邸主導かと勘ぐったり。また、報じ方を見ていると会見でのやり取りは下記のとおりではあるものの、こんかいは米中対立を境にした潮目の変化を捉えた政府側が情報を流し、メディアにその通り報じさせただけのような気も——考えすぎか(苦笑)*8

    • 内閣官房記者会見(「首相官邸ホームページ」)

      ※ 冒頭発言ではなく日経/黒沼記者の質問への回答( 6' 35" - )。

    • (外務省ホームページ)

      下記ほか、週一の外相・報道官記者会見でもやり取り等なし。ペンス演説以降ウイグル問題への言及は以下があった。昨年の総理訪中の際の首脳会談では言及したようだが(下記参照)、G20 での会談・夕食会では香港および下記のような内容になっていたと報じている。

      (2019年6月27日)

      (6)その他

      ア 香港の最近の状況に関し,安倍総理から,引き続き「一国二制度」の下,自由で開かれた香港が繁栄していくことの重要性を指摘。

      イ 安倍総理から,いかなる国であっても,自由、人権の尊重や法の支配といった国際社会の普遍的価値が保障されることの重要性を指摘。

      (2019年3月19日)

      新疆テロ対策の白書

      共同通信 斎藤記者】中国におけるウイグル民族の人権問題についてお伺いしたいと思います。中国の国務院弁公室が昨日,新疆ウイグル自治区の反テロ政策という言い方なんですが,これをテーマにした白書を発表しました。この白書では,テロリストと白書が呼ぶ人,約1万3,000人を拘束し,爆発装置2,000個あまりを押収,違法な宗教活動4,800件以上を取り締まったと,このように伝えています。民主主義と思想・言論の自由を重んじる我が国として,中国にこの問題をめぐって懸念を伝える必要があるかどうか,これについて大臣のご見解をお伺いしたいと思います。

      【河野外務大臣】テロ対策という観点もあれば,人権侵害と言われている部分もありますので,日本政府としてしっかりと注視していきたいと思っておりますし,必要があれば中国に対して問題提起はしてまいりたいと思います。

      (2018年10月26日)

      (地域・国際情勢)

      […]

      ト 安倍総理から,ウイグルの情勢も念頭に,中国国内の人権状況について注視しており,意思疎通を強化したい旨述べた。

      (2018年7月27日)

      中国ウィグル族に関するペンス米国副大統領の発言

      朝日新聞 田嶋記者】中国に関連してですね,アメリカのペンス副大統領が講演で,中国政府がウィグル族を不当に収容しているという懸念を表明したようですけれども,これについて日本政府としても同じようなお立場でしょうか。

      【河野外務大臣】中国国内のウィグル民族については,これは中国の国内問題,内政問題という認識であります。他方,どこの国においても,人権とか自由といった基本的な人権・価値観というのは尊重されるべきであろうというのが日本政府の立場でございます。

  • (その他メディア報道より)

    • 共同通信(2019年7月11日)

    • 時事通信(2019年7月11日)

    • 産経ニュース

      (2019年7月12日)(2019年7月11日)

    • NHKニュース(2019年7月11日)

      「中国、ウイグルに関する国連への書簡に反発」

      「国連、中国にウイグル抑留収容所閉鎖を強く促す」

    • ロイター(2019年7月11日)

    • ワシントン・ポスト(2019年7月11日)

      ※ 例によってトランプ政権批判に持っていく「分析」。

      「分析」| 22か国、初めて中国のウイグル人ムスリム弾圧を非難。米国関与なし」

    • ガーディアン(2019年7月11日)

      「20以上の大使、中国の新疆におけるウイグル人の扱いを非難」

    • CNN(2019年7月11日)

      「22か国、中国に新疆ウイグル収容所閉鎖を求める書簡に署名」

    • オーストラリア放送協会(2019年7月11日)

      「国連の国々、中国のウイグル人大量拘留についての書簡を書くも決議には尻込み」

    • 中国国際放送局(2019年7月11日)

  • 国連人権高等弁務官事務所ホームページ)

    ※ 現時点で下記などには「書簡」の掲載なし。

    「2. 政府からの連絡(Communications from Governments)」(「人権理事会41回セッション:ドキュメンテーション英語))


2019年7月18日

*1:下記参照。

下記のとおり会合要約のプレスリリース発行が止まってしまったので見落としもあろうが、同じく下記初日の基調講演でバチェレ人権高等弁務官が香港に言及(締約国ではないが)した程度ではないか。

NGO は上で挙げた 2019-07-03 ほか言及している。

*2:BBC(2019年1月28日)

*3:下記参照。

*4:各国大使が署名した書簡付属書に、「本書簡と付属書を回覧し、人権高等弁務官のウェブサイトで公開するために人権理事会第四十一回セッションの文書として記録していただければ幸いである」とある。

*5:なお、ロイター日本語版も引用した部分の最後のセンテンスを落としているのだが、まぁこれはどちらでもよいかんじ(その他メディア報道より、参照)。

*6:下記など。

*7:下記「歪曲(?)表現」など参照。 

*8:今セッションでは下記もあったのでそのように想起(苦笑)。 


第41回人権理事会:(35・36回会合)中央アフリカ共和国およびロヒンギャにおける人権状況に関する双方向対話/技術支援とキャパシティビルディングに関する一般討論


文書番号:——

ノート:

掲載URL:——


2019年7月21日

第41回人権理事会:(34回会合)人権の推進と保護における技術協力に関する年次テーマ別パネルディスカッション


文書番号:——

ノート:

  • 中国が発言。

  • UN Web TV

    技術協力に関するパネルディスカッション - 41回人権理事会定例セッション34回会合

掲載URL:——


2019年7月21日

第41回人権理事会:(33回会合)コンゴ民主共和国における人権状況に関する調査委員会口頭報告に関する双方向対話


文書番号:——

ノート:

  • 中国が発言。

  • UN Web TV

    拡張 ID:コンゴ民主共和国における人権 - 41回人権理事会定例セッション33回会合

  • 関連エントリ

    (前回セッション)

掲載URL:——


2019年7月21日

第41回人権理事会:(32回会合)レイシズム、人種差別、外国人嫌悪および関連する不寛容に関する一般討論/スーダン政府および人権高等弁務官事務所による口頭報告に関する双方向対話


文書番号:——

ノート:

  • 前日続きのレイシズムに関する一般討論(続き)において中国が答弁権を行使し、「一部の NGO 」に反論。ヨーロッパ法律司法センター(European Centre for Law and Justice)などが言及した模様 *1 。後述の反差別国際運動も参照。

  • 同一般討論(続き)で "GONGO"(Government Organized NGO/政府組織非政府組織)こと中国チベット文化保護・発展協会(CAPDTC)*2 が発言:「チベットはあらゆる面において驚異的な社会変革と人権向上を達成した」云々。2日には中国人権研究会(CSHRS)が下記サイドイベントを開催していた。

    新華網(2019年7月3日)

  • 同一般討論(続き)で、前日の特別報告者との双方向対話(続き)でも発言した反差別国際運動(IMADR)が香港のマイノリティについて提起。

  • スーダンに関する双方向対話で日本、韓国、中国が発言。

  • (外務省声明)

    第41回人権理事会 議題10 スーダン政府及びOHCHRによる口頭報告に関する強化されたインタラクティブ・ダイアローグにおける中込正志公使によるステートメント(令和元年7月9日)(英語

  • UN Web TV

    項目9一般討論(続き)- 41回人権理事会定例セッション32回会合

    拡張 ID:スーダンにおける人権 - 41回人権理事会定例セッション32回会合

    チャプター12:日本/中込正志在ジュネーブ政府代表部公使
    チャプター21:韓国/チェ・ウォンソク(Won-Seok Choi)政府代表
    チャプター28:中国/リュウ・ジャ(Liu Jia)政府代表

  • 関連エントリ

掲載URL:——


2019年7月21日

*1:前回セッションでも言及していた。 

*2:下記参照。

第41回人権理事会:(31・32回会合)レイシズム、人種差別、外国人嫌悪および関連する不寛容に関する双方向対話ならびに一般討論


文書番号:——

ノート:

  • レイシズム、人種差別、外国人嫌悪および関連する形態の不寛容、ダーバン宣言と行動計画のフォローアップと実施に関する一般討論で中国が発言。

  • 同特別報告者との双方向対話(続き)で反差別国際運動(IMADR)がインドネシアの西パプア(フランシスカン・インターナショナルと共同)について提起。

  • UN Web TV

    ID:人種差別に関する SR(続き) - 41回人権理事会定例セッション31回会合

    項目9一般討論 - 41回人権理事会定例セッション32回会合

  • 関連エントリ

掲載URL:——


2019年7月21日