dancept1の備忘録

答弁権のエソロジー

第39回人権理事会:傭兵の使用および有害廃棄物の管理を議論


文書番号:HRC18/126E

ノート:

  • 8月16日に下記の記者発表があったばかりのところで、国際民主法律家協会(IADL)とヒューマンライツ・ナウが発言。これまでどちらも福島の高線量地域の避難指示解除や、それにともなう避難住民の住宅支援打ち切りについて取り上げていたが、ここではそろって除染作業員について提起。単なる憶測だが上記発表に至る日本政府への特別報告者による照会にも関わっていたとおもわれる。

    IADL は本部ニューヨーク *1 、公式サイトには名誉会長として故ネルソン・マンデラ元大統領のほか故フィデル・カストロ元議長らも掲載されている *2 。日本からは日本国際法律家協会が加盟 *3 。昨年のセッションでは日本政府の政策は「構造的暴力」であると非難していた。

    その前のセッションでは、いわゆる「共謀罪」の廃止。

    この件ではプライバシーに関する特別報告者による公開書簡が話題になったが、ヒューマンライツ・ナウは特別報告者に「緊急に事態に介入するよう要請」を行なっており、このときも歩調を合わせていた。

  • 上の記者発表に加わっていたトゥンカック有害物質および廃棄物の環境面での適切な管理および廃棄の人権への影響に関する特別報告者(長い…)による総括の最後に福島第一原発についてかなり長く言及。日本政府に対し国別訪問の期間延長を要請しているが、二月のセッションでは適切な居住に関する特別報告者の訪問が延期されたことも報告されていた(延期自体はよくあることのようだが)。

  • 追記:なお、共同も「日本政府は発言しなかった」と報じているが、14日の会合で福島の除染作業の件について発言する(下記)。また、ヒューマンライツ・ナウについては同日の下記声明も参照。

  • 中国:「中国は2016年以降、汚染に関する法執行を強化し、透明な水と澄んだ山の概念を発展させた」。このもんだいはもっと提起されていいだろう。NGO による提起なし。そのいっぽう前日の会合(下記)に続き中国人権研究会(CSHRS)が登場、中国の災害対策について報告している。

  • (メディア報道より)

    • 共同通信(2018年9月13日)

      ※ 二つの声明で「相次いだ」(続いてもいない)。ぎりぎりか。

      会合では非政府組織(NGO)関係者も発言、日本政府に対策強化を求める声が相次いだ。

  • ( UN Web TV の映像より)
    チャプター17:中国/リウ・ホア(Liu Hua)政府代表(※ 別人?)

    チャプター03:国際民主法律家協会(IADL)/ミコル・サヴィア(Nicol Savia)国連常任代表・コーディネーター ※ "Ms. Nicol Savia" と記載されている *4
    チャプター09:ヒューマンライツ・ナウ/アーミ・ハヴィエル(Armi Javier)氏
    チャプター15:中国人権研究会(CSHRS)/唐英郷(タン・インシア/Yingxia Tang)南開大学准教授 *5

掲載URL:
https://www.unog.ch/unog/website/news_media.nsf/(httpNewsByYear_en)/3EEBDB4AD3CFA2C0C1258306004F0153?OpenDocument


HUMAN RIGHTS COUNCIL DISCUSSES THE USE OF MERCENARIES AND THE MANAGEMENT OF HAZARDOUS WASTE
人権理事会、傭兵の使用および有害廃棄物の管理を議論

Hears Address by Panama’s Deputy Minister for Multilateral Affairs and Cooperation
パナマ多国間関係および協力次官による演説を聞く

12 September 2018
2018年9月12日

The Human Rights Council in a midday meeting held a clustered interactive dialogue with the Working Group on the use of mercenaries as a means of violating human rights and impeding the exercise of the right of peoples to self-determination, and the Special Rapporteur on the implications for human rights of the environmentally sound management and disposal of hazardous substances and wastes.
昼の会合において人権理事会は、人権を侵害し、人民の民族自決権の行使を妨害する手段としての傭兵の使用に関する作業部会、ならびに有害物質および廃棄物の環境面での適切な管理および廃棄の人権への影響に関する特別報告者との集約化双方向対話を開催した。

[…]

Interactive Dialogue
双方向対話

[…]

International AChina agreed that children must be protected from having their rights violated in armed conflicts and that it was necessary to set measures to reintegrate children in society and help them to lead a normal life. China had strengthened law enforcement on pollution since 2016 and had developed the concept of clear water and clear mountains.
中国は、武力紛争において児童が権利が侵害されないよう保護されなければならないこと、また社会における子供の再統合と正常な生活に導くことを助ける措置を講ずる必要があることに合意した。中国は2016年以降、汚染に関する法執行を強化し、透明な水と澄んだ山の概念を発展させた。

[…]

International Association of Democratic Lawyers stressed that Japan had to face its human rights obligations with regard to Fukushima decontamination workers, both international and national. Tens of thousands of workers had been recruited under decontamination programmes, including migrant workers, asylum seekers and homeless people.
国際民主法律家協会は、日本は福島汚染除去作業者に関して国際的、国家的双方の人権義務に向き合わなければならないと強調した。除染プログラムのもと、移住労働者、亡命希望者およびホームレスの人々を含む何万もの労働者が募集されていた。

[…]

Human Rights Now expressed concern about the negative health impacts and labour exploitation of clean-up workers at the decommissioned Fukushima nuclear power plant in Japan, where 76,951 workers had been recruited to do clean-up and related work up to 2016. It called on the Japanese Government to expand its verification system to ensure that contractors were following relevant duties.
ヒューマンライツ・ナウは、日本における廃炉となった福島原子力発電所での除染作業者の負の健康への影響と労働搾取について懸念を表明し、そこでは2016年までの除染と関連作業のために76,161人の労働者が募集されていた。請負業者が関連業務を遂行していたことを確保するために認証システムを拡大するよう日本政府に要請した。

[…]

China Society for Human Rights Studies (CSHRS) wished to mark the tenth anniversary of an earthquake that claimed the lives of 70,000 people. As China was a disaster-prone State, the Chinese Government had mobilized resources according specific law and policy for disaster relief and prevention.
中国人権研究会(CSHRS)は7万人の命を奪った地震の10周年を記念したいと考えた。中国は災害の多い国であるため、中国政府は災害救助や予防のための特定の法律や政策に従って資源を動員していた。

[…]

Concluding Remarks
結語

[…]

BASKUT TUNCAK, Special Rapporteur on the implications for human rights of the environmentally sound management and disposal of hazardous substances and wastes, thanked all the States and non-government organizations for their questions and comments. As for the expectations of States concerning the implementation of the 15 principles, Ecuador provided an example on how that could be done: they should consider the principles vis-à-vis their national policies and guidelines. There were solutions to mobilize resources so that the financial burden was not solely on the national budget. Many countries belonging to the Organization for Economic Cooperation and Development adopted cost-recovery measures. There was no major innovative approach, most measures had to do with a life-cycle approach. The Government of Japan had been previously asked to extend an invitation for a visit and a response was yet to be made, which was unfortunate. Thus, the Government of Japan was encouraged to extend the invitation. Concerning the implementation of the first principle, Japan had to protect all workers from occupational exposures. This included workers in Fukushima, whether at the power plant or in the countryside. The solutions to prevent workers from exposure were available and they would benefit the whole of society. Workers’ rights were human rights and it was about time for the international community to acknowledge that.
バスクト・トゥンカック、有害物質および廃棄物の環境面での適切な管理および廃棄の人権への影響に関する特別報告者は、質問とコメントについてすべての締約国および非政府組織に感謝した。エクアドルは、15の原則の実施に関する各締約国の期待について、どのように実施できるかの例を示した:国家の方針とガイドラインと比較して、その原則を検討すべきである。財政的負担が国家予算だけではないように、資源を動員する解決策が存在した。経済協力開発機構加盟国の多くはコスト回収措置を採択した。革新的なアプローチはほとんどなく、大部分の対策はライフサイクル・アプローチと関係していた。日本政府は、以前に訪問の招待の延長を要請されていたが、残念ながら未だに対応が行なわれていなかった。したがって、日本政府は招待を延長するよう奨励された。第一原則の実施に関して、日本は職業被ばくから全ての労働者を保護しなければならなかった。これには発電所であろうと田舎であろうと、福島の労働者も含まれていた。労働者が被ばくするのを防ぐための解決策は入手可能であり、社会全体に利益をもたらす。労働者の権利は人権であり、国際社会がそのことを認めようとしていた。


2018年9月15日

*1:国連経済社会局「 iCSO(統合市民社会組織)」システム

*2:Wikipedia 英語版 によれば「左翼と進歩的な法律専門家の国際機関」ということで(この部分未出典。国連で活動している NGO の多くがそのような団体のやうな)、「1990年にソ連は10万ドルの資金を提供した」とある(出典あり)。

*3:「役員と事務局メンバー」( IADL ウェブサイト)

*4:同上参照。ちなみに昨年も。

*5:「専門家ライブラリ - 国内」( CSHRS ウェブサイト)