dancept1の備忘録

答弁権のエソロジー

第96回人種差別撤廃委員会:日本の報告を審査


文書番号:CERD18.20E

ノート:

  • 会合は8月16日 15:00 - 18:00 、翌17日 10:00 - 13:00 にジュネーブ国連欧州本部パレ・ウィルソンで行なわれた。UN Web TV で日本語通訳音声の「原語」版が公開されており *1 、より詳細な「要約記録」も発行されるが、プレスリリース(英語)の会議要約を訳出した。発言委員については UN Web TV を参照して一部訳文[]内に追記している。

  • アミール委員長(アルジェリア)が冒頭挨拶で23名の「大代表団」を送り込んだことに言及 *2 。委員長はじめ各委員が今年日本から就任した洪委員の推挙について日本政府への謝意や同委員への称賛を表明している(なお自国の審査には加わらないルールである)。以上本要約未採録、以下でも一部 UN Web TV で「要約」を補足する。

  • 報告書や NGO とのプレセッション、ランチミーティングブリーフィング *3 で反「リベラル」派が反駁を行なっていたが、委員会の従来の見方からはとくに変化はないように見える。二日目の政府回答後のやり取りでも同様。日本担当の報告者ボシュイ委員(ベルギー)*4 はじめ、何本か絶好の(?)スルーパスも出ていたのだが。

    日本帝国軍によって設置された性的奴隷制度は朝鮮に限られていなかったことを想起した。

    ボシュイ氏の意図するところはとうぜん別であり、また「性的奴隷制度」については置くとして、要するに「人種差別」とは関係がないという。朝鮮学校北朝鮮の旅券の問題ではそれなりに説明していたが(「その事例において人種差別について論じることはできない」)、慰安婦問題ではこのポイントについて触れる気配はない *5 。逆に大分を占めていた日本人「被害者」(および、一部 NGO の報告によれば現在の在外日本人子女)が「差別」されている状況なのだが。

    日本におよそ400,000の、その大部分は朝鮮が日本の植民地だったとき日本に住むことを強いられた朝鮮人、および彼らの子孫がいた。彼らは外国国民のままであり、投票権や公務員としての資格がなかった。

    「外国国民のまま」であることは自ら望んでいる訳なのだが、さはさりながら「投票権や公務員としての資格」についてはあり得べし、ということなのだろう。で、関連エントリ 2018-08-06 、2018-08-14 でも触れたが、この民団による歴史的背景の説明についても議論する気はなさそうである。ボシュイ委員は(民団のねらい通り)この境遇を強調して論を展開しているのであるから、事実関係について指摘しておいてもよいだろう *6 。当然ながらことし閣議決定された答弁書で引用された資料についても外務省が承知していないはずはない(関連エントリ 2018-08-14 参照)。

  • この委員会で慰安婦問題に関する勧告が現れたのは前回2014年からと比較的最近である。本要約では、日韓基本条約などに言及し「性的奴隷制度」については何やらふわっとだが否定しているように見えるものの、ぜんたいとしては謝罪と反省を繰り返す以前のパターンに戻っているように見える(日韓合意はその延長線上)。また初日の報告のアジア女性基金について償い(atonement)ではなく「賠償(reparations)」としている——のだが、UN Web TV を観ると二日目の回答で「性的奴隷制度」を明確に否定し、その背景として吉田証言に言及したりしているのがバッサリ「要約」されているのが確認できる *7慰安婦問題以外も同様だが、オフィシャルな「要約記録」の方ではもう少し主張が明確になるだろう(ただしこちらもタイトルのとおり完全な発言録ではない)。
  • イザック・ンジャエ委員(ハンガリー)が、日本の一般市民からオンラインでヘイトコメントを受け取ったという経験を紹介。2016年にシンポジウムで来日した際に、ハンガリーが難民受け入れを拒否したタイミングということもあって炎上したのが絶好のサンプルになったようだ。東亜日報のひどい記事についても教えてやってくれという気もするが *8

  • 江委員とは「親友」と語る鄭(チョン)委員、「韓国人として議論するには非常にストレスがあ」ったが「感情的にならないように」「バランスを取りたいと思」ったということである。ここでは初日の発言での慰安婦問題への言及は「要約」されているが、鄭委員も韓国に限ったもんだいではないと(いう自身お得意の指摘 *9 を)強調している。日本政府がこうした「女性に対する人権」について対処すれば世界中から称賛されると続けているのだが、まさに称賛されてしかるべきではないか *10

    オンラインのヘイトスピーチについては情報が世界中に、韓国も含めて伝えられてしまうと。こちらもまさにほんこれであって、イザック・ンジャエ委員の件の東亜日報のようなケース<も>「想起」すべきだろう。高邁なる人道主義を振りかざす委員会も含め、憎悪や分断を煽るのはだれなのか、差別問題のややこしい側面におもいを致す「専門家」はいないのであらうか。以上初日 2:44:37 - 。

  • 二日目の政府回答で、前日130の質問があったとしている。各委員から指摘のあった条約4条留保については外務省ホームページ「 Q&A 」のリンク先 Q6 も参照のこと(「1996年6月現在、日本のほか、米国及びスイスが留保を付しており、英国、フランス等が解釈宣言を行っています」)。普天間移設による「対応」や、外国人の入居差別についての答弁などは「要約」された。また、今回の政府報告書に部落民(と前日の報告で1条に該当しないと言及した慰安婦問題)について報告が無いのは *11 、条約で扱うべき内容ではないとする立場のためのようである。

    鄭委員は二日目にも、慰安婦問題について日本側回答に対し反論している( 2:07:02 - )。会合では再反論の時間はなかったが、48時間以内の書面による回答の機会が与えられている。「あなたは専門家として三十年近くこのもんだいを研究しているが、性奴隷制度の証拠は見つけられず、韓国国外での軍紀違反による戦時性犯罪の事例ばかり取り上げているではないか」などとは答えないでしょうねぇ *12 。最後に反差別国際運動(IMADR)のシンポジウムで来日しているイザック・ンジャエ委員も部落問題などで再度質問している( 2:16:26 - )。以上 UN Web TV 二日目参照。

  • 医療サービスに関する「差別」については、さいきんは外国人による医療費補助の不正受給や踏み倒しが取り上げられるようになっているのを当方「想起」したりした。

  • (メディア報道より)

    • 共同通信

      (2018年8月18日)

      (2018年8月17日)

    • 朝日新聞(2018年8月17日)

    • 東京新聞(2018年8月17日)

    • 産経ニュース

      (2018年8月28日)

      (2018年8月17日)

    • ハンギョレ(2018年8月17日)

    • 中央日報(2018年8月17日)

      (なんかたのしそうだなオイ)

      日本は17日中に、慰安婦問題や在日韓国人などを対象にしたヘイトスピーチ、沖縄米軍基地の住民被害と日本政府の対応などに対して答弁書を提出しなければならない。委員会はこれを検討し、30日に日本に対する勧告文を発表する予定だ。

      「提出しなければならない」。いちいち反応してしまうが(苦笑)、正確には翌17日のセッションで回答ということで(書面でも「レポート」を提出してはいるようだが *13 )、さらに審査会終了後、48時間以内であれば書面による回答の機会も与えられる、である *14

    • AFP( Yahoo ニュース)(2018年8月17日)

      「日本は第二次世界大戦の「慰安婦」のためにもっと多くをしなければならない:国連専門家」

  • NGO 参加報告から)

    14日のプレセッションとは別に16日昼に開催された NGO とのランチミーティングブリーフィングの模様についても一部報告されている。

  • ( UN Web TV の映像より)

    • 8月16日

      (原語版)

      (英語版)

    • 8月17日

      (原語版)

      (英語版)

  • 国連人権高等弁務官事務所ホームページ(英語))

    • 「条約機関の国々」
      日本の報告状況
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約:

    • 「条約機関セッション」
      CERD - あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約
      第96回セッション(2018年8月6日 - 2018年8月30日)
      日本:
      (以下 NGO 報告については関連エントリ 2018-08-06 参照)

      締約国からの追加情報:同締約国からの追加情報(2017年8月21日提出/8月22日発行)(Word) -「委員会第96回セッションにおける日本の定期報告の検討に関する人種差別撤廃委員会への日本からの追加情報」

      リスト・オブ・テーマ:リスト・オブ・テーマ - 締約国による返答(2017年8月17日発行)(Word)-「あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約第9条に基づく日本国政府による第十回および十一回連結定期報告に関するリスト・オブ・テーマへの口頭回答」

      声明:声明 - 開会挨拶(2018年8月17日発行)(Word)-「あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約第9条に基づく日本国政府による第十回および十一回連結定期報告の審査 開会声明」

      代表団/参加者リスト:代表団リスト(2018年8月6月)(PDF)- MT-UN331

      リスト・オブ・テーマ:CERD/C/JPN/Q/10-11(2018年6月22日)(PDF)-「日本の第十回から第十一回連結定期報告に関するリスト・オブ・テーマ」*15

      締約国からの追加情報:外国人住民調査報告書(2017年6月)(PDF)-「2016年 法務省委託調査研究事業 外国人住民調査報告書-訂正版-」(人権教育啓発推進センター)(日本語版前掲:法務省ホームページ)

      締約国報告:CERD/C/JPN/10-11(2017年6月29日提出/2017年9月25日発行)(PDF)-「条約第9条に基づき締約国が提出した報告書の検討 2017年期限の締約国に関する第10回および第11回定期報告 日本」

      報告への付属書(Word

      締約国のフォローアップ報告:締約国に送付されたフォローアップ書簡 CERD/91st/FU/GH/SK/ks(2016年12月22日)(PDF

      締約国のフォローアップ報告: CERD/C/JPN/CO/7-9/ADD.2(2016年12月5日提出/2017年1月19日発行)(PDF)-「人種差別撤廃委員会の最終見解(CERD/C/JPN/CO/7-9)に対する日本政府コメント」

      締約国のフォローアップ報告: CERD/C/JPN/CO/7-9/ADD.1(2016年8月19日提出/2016年12月2日発行)(PDF)-「人種差別撤廃委員会の最終見解(CERD/C/JPN/CO/7-9)に対する日本政府コメント」

      締約国のフォローアップ報告:補遺1(Word)-「国連各委員会の「沖縄県民は日本の先住民族」という認識を改め、勧告の撤回を求める意見書」

      締約国のフォローアップ報告:補遺2(Word)-「国連の「沖縄県民は先住民族」とする勧告の撤回を求める意見書」

  • (外務省ホームページ)人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査後の追加情報提供(2018年8月)(英文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査2日目における大鷹正人国連担当大使の発言(2018年8月)(和文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告に関する人種差別撤廃委員会のリスト・オブ・テーマ(LOT)に対する大鷹正人国連担当大使による口頭回答(2018年8月)(和文)(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告審査における大鷹正人国連担当大使冒頭ステートメント総括発言(2018年8月)(英文(PDF)/仮訳(PDF

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告に関する人種差別撤廃委員会のリスト・オブ・テーマ(LOT)(2018年6月)(英文(PDF)/仮訳(PDF))

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告(本文仮訳(PDF)/本文英語正文(PDF)/別添(PDF))(2017年7月)

    人種差別撤廃条約第10回・第11回政府報告市民・NGOとの意見交換会(概要)(2016年8月)(PDF

    第7回・第8回・第9回政府報告に関する人種差別撤廃委員会の最終見解パラグラフ17,18及び22並びに19及び21に含まれる勧告のフォローアップ情報:

    • (2016年12月)(仮訳(PDF)/英語正文(PDF))-「人種差別撤廃委員会の最終見解(CERD/C/JPN/CO/7-9)に対する日本政府コメント」、最終見解パラグラフ18(慰安婦)のフォローアップ報告
    • (2016年08月)(仮訳(PDF)/英語正文(PDF))-「人種差別撤廃委員会の最終見解(CERD/C/JPN/CO/7-9)に対する日本政府コメント」、最終見解パラグラフ17(外国人及びマイノリティ女性への暴力)および22(部落民の状況)のフォローアップ報告、最終見解パラグラフ19(朝鮮学校)および21(琉球/沖縄の状況)への追加説明
  • 関連エントリ

    (中国審査)

  • 掲載URL:
    https://www.unog.ch/unog/website/news_media.nsf/(httpNewsByYear_en)/694E07FD3F0F3EF7C12582EC0041443B?OpenDocument


COMMITTEE ON THE ELIMINATION OF RACIAL DISCRIMINATION EXAMINES THE REPORT OF JAPAN
人種差別撤廃委員会、日本の報告を審査

17 August 2018
2018年8月17日

The Committee on the Elimination of Racial Discrimination today concluded its consideration of the combined tenth and eleventh periodic report of Japan on its implementation of the provisions of the International Convention on the Elimination of All Forms of Racial Discrimination.
人種差別撤廃委員会は本日、すべての形態の人種差別撤廃に関する国際条約の条項の実施に関する日本の第十回および十一回定期報告の検討を終結した。

Presenting the report, Masato Otaka, Ambassador in charge of the United Nations at the Ministry of Foreign Affairs of Japan, said Japan had consistently placed importance on fundamental values, such as democracy, freedom, human rights and the rule of law for more than 70 years since the end of the Second World War. As the issue of hate speech was attracting growing attention in Japanese society, the Government had enacted the Act on the Promotion of Efforts to Eliminate Unfair Discriminatory Speech and Behaviour against Persons Originating from Outside Japan in June 2016. The Government also remained committed to proactively making efforts to formulate a comprehensive policy on the indigenous Ainu people, and to improve the situation of foreign interns. Japan had developed the 2014 Action Plan to Combat Trafficking in Persons, and had established a council for the promotion of measures to combat trafficking in persons. Finally, concerning the issue of comfort women, the Government considered that it did not fall under article 1 of the Convention. At the same time, it recognized that it was an affront to the honour and dignity of a large number of women. The Government had conveyed its sincerest apologies and remorse to the former comfort women.
大鷹正人、日本国外務省国連担当大使は、報告書をプレゼンテーションし、日本は、第二次世界大戦終結以来、70年以上にわたり民主主義、自由、人権および法の支配などの基本的価値を一貫して重視していたと述べた。日本社会において、ヘイトスピーチ問題の注目が高まったので、2016年6月に政府は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律を制定した。政府はまた、先住民のアイヌの人々に関する包括的政策を策定し、外国人実習生の状況を改善するために前向きな取り組みを行なうことに引き続き関与した。日本は2014年人身取引対策行動計画を策定し、人身取引対策推進会議を設置していた。最後に、慰安婦問題について、政府は条約第1条に該当しないと考えた。同時に、それは多数の女性の名誉と尊厳に対する侮辱だったことを認識した。政府は元慰安婦に心からの謝罪と反省を伝えていた。

In the ensuing discussion, Committee Experts inquired about the efforts to bring the definition of racial discrimination in the Constitution in line with article 1 of the Convention, to adopt comprehensive legislation prohibiting racial discrimination, and to establish a national human rights institution in line with the Paris Principles. They further asked about the State party’s reservations to article 4 of the Convention, measures taken to combat hate speech in the media and on the Internet, the effects of the Hate Speech Elimination Act of 2016, the situation of minorities and indigenous peoples (the Ainu people), the Ryukyu/Okinawa people, discrimination against Burakumin (outcast community), and ethnic profiling of Muslims. More information was requested on violence and intersecting forms of discrimination against minority women, comfort women, foreign workers and interns, particularly the indebtedness of foreign interns, the situation of foreign nationals, namely Koreans who had no right to vote or to occupy public posts, trafficking in persons, the low recognition rate of asylum-seekers, extraterritorial obligations of Japanese companies working abroad, minority media organizations, access to legal assistance by foreigners, the requirement for a re-entry permit prior to departure for “North Korean” passport holders, and subsidies for Korean schools.
その後の討論において、委員会専門家は、条約第1条に沿った憲法における人種差別の定義を取り入れ、人種差別を禁止する包括的な法制を採択し、パリ原則に沿った国家人権機関を設立する取り組みについて尋ねた。彼らはさらに、締約国の条約第4条への留保、メディアとインターネット上の差別的発言と戦うためにとられた措置、2016年のヘイトスピーチ解消法の効果、少数・先住民の状況(アイヌの人々)琉球/沖縄の人々、部落民(疎外コミュニティ)に対する差別、およびムスリムの民族プロファイリングについて尋ねた。さらなる情報は、マイノリティ女性に対する暴力や差別の交差形態、慰安婦外国人労働者や実習生、とくに外国人実習生の債務、外国国民の状況、すなわち投票権や公職を占める権利のない朝鮮人の状況、人身売買、亡命希望者の低認定率、海外で操業する日本企業の域外適用義務、マイノリティのメディア組織、外国人による法的支援へのアクセス、「北朝鮮」旅券所有者の出発前の再入国許可の要件、および朝鮮学校補助金に関して要請された。

In concluding remarks, Marc Bossyut, Committee Member and Country Rapporteur for Japan, thanked the delegation for all the provided information, even though the Committee might not be in agreement with every response. Japan had a vibrant civil society and the Committee had tried to take their views into account.
結語において、委員会メンバーおよび国別報告者のマーク・ボシュイ[(ベルギー)]は、委員会がすべての対応に同意できないとしても、提供されたすべての情報について代表団に感謝した。日本は活発な市民社会を有し、委員会は彼らの見解を考慮に入れることに努めた。

On his part, Mr. Otaka thanked the Committee Experts for having listened to the delegation, adding that the delegation would provide the remainder of the answers in writing within the next 48 hours.
大鷹氏の側では、代表団は今後48時間以内に回答の残りを書面で提供すると付け加え、代表団に耳を傾けたことについて委員会専門家に感謝した。

Committee Chairperson Noureddine Amir thanked the delegation for its diligent work and the State party for its efforts to implement the Convention.
ヌールディン・アミール委員長[(アルジェリア)]は、その勤勉な働きについて代表団に、条約履行への取り組みについて締約国に感謝した。

The delegation of Japan included representatives of the Ministry of Foreign Affairs, the Ministry of Internal Affairs and Communications, the Ministry of Justice, the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, and the Permanent Mission of Japan to the United Nations Office at Geneva.
日本代表団には、外務省、総務省法務省文部科学省、および在ジュネーブ国連事務所日本政府代表部が含まれた。

The next public meeting of the Committee is expected to take place on Thursday, 30 August, to mark the closure of the ninety-sixth session.
委員会の次回公開会合は、第九十六回セッションの閉会を記すために8月30日木曜日に開催される予定である。

Report
報告

The Committee has before it the combined tenth and eleventh periodic report of Japan: CERD/C/JPN/10-11.
委員会には、それ以前に日本の第十回から十一回連結定期報告がある:CERD/C/JPN/10-11

Presentation of the Report
報告のプレゼンテーション

MASATO OTAKA, Ambassador in charge of the United Nations at the Ministry of Foreign Affairs of Japan, commended the Committee’s tireless efforts towards the noble and universal goal of the elimination of all forms of racial discrimination. It was 99 years ago when the international community, with the active participation of Japan, had taken initial steps to tackle racial discrimination at the Paris Peace Conference. Japan had consistently placed importance on fundamental values, such as democracy, freedom, human rights and the rule of law for more than 70 years, since the end of the Second World War. Japan had continued its efforts to protect human rights home and abroad. As the issue of hate speech was attracting growing attention in Japanese society, the Government had enacted the Act on the Promotion of Efforts to Eliminate Unfair Discriminatory Speech and Behaviour against Persons Originating from Outside Japan in June 2016. The Act declared that unfair discriminatory speech and behaviour against persons originating from outside Japan would not be tolerated. Article 5 of the Hate Speech Elimination Act stipulated the responsibility of the Government to develop a counselling platform to eliminate unjust discriminatory speech and behaviour. The Ministry of Justice had increased the number of languages available on the foreign-language human rights hotline and the human rights counselling centres for foreigners to six (English, Chinese, Korean, Filipino, Portuguese and Vietnamese). As for online hate speech, the Ministry of Justice had taken various measures to raise public awareness.
大鷹正人、日本国外務省国連担当大使は、あらゆる形態の人種差別の撤廃という高貴で普遍的な目標に向けた委員会の絶え間ない努力を賞賛した。国際社会が日本の積極的な参加を得て、パリ平和会議で人種差別に取り組むための最初の措置をとったのは99年前だった。日本は、第二次世界大戦終結以来、70年以上にわたり民主主義、自由、人権および法の支配などの基本的価値を一貫して重視していた。日本は国内外の人権を守るための努力を続けていた。日本社会において、ヘイトスピーチ問題の注目が高まったので、2016年6月に政府は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律を制定した。この法律は、日本国外出身者に対する不当な差別的発言や行動が容認されないと宣言した。ヘイトスピーチ解消法第5条は、不当な差別的言動や行動を解消するためのカウンセリング・プラットフォームを構築する政府の責任を規定した。外務省は外国語人権ホットラインや外国人人権カウンセリングセンターで利用可能な言語の数を六言語(英語、中国語、朝鮮語、フィリピン語、ポルトガル語およびベトナム語)に増やしていた。オンラインでのヘイトスピーチについて、法務省は一般市民の意識を高めるためのさまざまな対策をとっていた。

The Government remained committed to proactively making efforts to formulate a comprehensive policy on the indigenous Ainu people, while respecting their rights. The authorities were in the process of constructing “symbolic space for ethnic harmony,” a national centre to revive the Ainu culture, which would be open to the public from April 2020. In July 2009, the Advisory Council for Future Ainu Policy had presented a report to the Government of Japan, which in turn had established the Council for Ainu Policy Promotion to promote comprehensive and effective Ainu policies, while paying attention to the views and opinions of the Ainu people. More than one third of members of the Council for Ainu Policy Promotion were Ainu people. A survey conducted by the Hokkaido Prefectural Government showed continued improvement in the living standards of the Ainu people, but there still remained a gap between the Ainu and other residents in Hokkaido. As for the promotion and protection of the Ainu culture, the Government had developed a plan to archive audio materials for the Ainu language. On the rights to land of the Ainu people, domestic law guaranteed property rights to everyone.
政府は、権利を尊重しながら、先住民のアイヌの人々に関する包括的政策を策定するために前向きな取り組みを行なうことに引き続き関与した。当局は、2020年4月から一般公開される、アイヌ文化を復活させるための国立センターである「民族共生象徴空間」の建設過程にあった。2009年7月、アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会は、日本政府に対し報告を発表し、これを受けアイヌの人々の見解と意見に注意を払いつつ包括的かつ効果的アイヌ政策を推進するためのアイヌ政策推進会議を設立していた。アイヌ政策推進会議のメンバーの三分の一以上がアイヌの人々だった。北海道による調査では、アイヌの人々の生活水準の改善が続いていたが、アイヌの人々と北海道の他の住民とのあいだには依然として残された格差があった。アイヌ文化の促進と保護に関しては、政府はアイヌ語の音声資料を保管する計画を策定していた。アイヌの人々の土地所有権に関しては、国内法がすべての人に財産権を保証した。

Turning to the Technical Intern Training Programme, the head of the delegation explained that the Government had passed the Act on Proper Technical Intern Training and Protection of Technical Intern Trainees, which had entered into force in November 2017. The act prohibited human rights violations against technical intern trainees with penal provisions, specified the duty of supervising and implementing organizations to provide support for job transfer of technical intern trainees, and established the Organization for Technical Intern Training, which conducted investigation and inspection into supervising and implementing organizations. On trafficking in persons, the head of the delegation reminded that Japan had developed the 2014 Action Plan to Combat Trafficking in Persons, and had established a council for the promotion of measures to combat trafficking in persons, comprising relevant Cabinet members. The Ministry of Justice had strengthened the protection of foreign victims by amending the Immigration Control and Refugee Recognition Act in 2005. Finally, concerning the issue of comfort women, the Government considered that it did not fall under article 1 of the Convention. At the same time, it recognized that it was an affront to the honour and dignity of a large number of women. The Government had announced its sincerest apologies and remorse to the former comfort women. Japan had extended its maximum assistance to the Asian Women’s Fund, and had sent letters of apology to each former comfort woman. The issue of compensation had been legally settled by the San Francisco Peace Treaty, the Agreement on the Settlement of Problems Concerning Property and Claims and on Economic Cooperation between Japan and the Republic of Korea, and other treaties.
技能実習生研修プログラムに目を向けると、代表団団長は、外国人の技能実習の適正な実施および技能実習生の保護に関する法律を可決し、2017年11月に発効していたと説明した。この法律は罰則付きで技能実習生に対する人権侵害を禁止し、技能実習生の就業支援を提供する監督および実施団体の義務を規定し、監督および実施団体に対する調査および検査を行なう外国人技能実習機構を設立した。人身売買については、日本は2014年人身取引対策行動計画を策定し、関係閣僚含む人身取引対策推進会議を設置したことを想起させた。法務省は、2005年に出入国管理および難民認定法を改正し、外国人犠牲者の保護を強化した。最後に、慰安婦問題について、政府は条約第1条に該当しないと考えた。同時に、それは多数の女性の名誉と尊厳に対する侮辱だったことを認識した。政府は元慰安婦に心からの謝罪と反省を表明していた。日本は、日本アジア女性基金に最大限の支援を行ない、元慰安婦に謝罪の手紙を送っていた。補償の問題は、サンフランシスコ平和条約、財産および請求権に関する問題の解決ならびに経済協力に関する日本国大韓民国とのあいだの協定、およびその他の条約によって合法的に解決された。

A number of ministries and agencies had been engaged in the process of preparing the State party’s report, and the Government had sought opinions from a wide range of members of civil society through the website of the Ministry of Foreign Affairs, and it had held dialogues in public meetings. The Government recognized the importance of activities by non-governmental organizations aimed at promoting human rights. There seemed to be a stereotype that Japan had an insular and exclusive culture given its nature as an island country. But more and more people had been visiting Japan, and the country would host the 2020 Olympic and Paralympic Games in Tokyo. In compliance with the Olympic Charter, the national Constitution, and the Convention, Japan would continue to work tirelessly to contribute to the promotion and protection of human rights, Mr. Otaka concluded.
数多くの省庁が締約国の報告の作成過程において従事し、政府は外務省のウェブサイトを通じて幅広い市民団体からの意見を求め、公開会合において対話が行なわれていた。政府は、人権の促進を目的とした非政府組織による活動の重要性を認識していた。島国としての性質上、日本には偏狭で排他的文化が存在するという固定観念があるようだった。しかしながら、ますます多くが日本を訪問し、同国は2020年東京オリンピックパラリンピック大会を開催する。オリンピック憲章、憲法、条約を順守し、日本は人権の推進と保護に貢献するためにたゆまぬ努力を続ける、と大鷹氏は結論づけた。

Questions by the Country Rapporteur
国別報告者による質問

MARC BOSSUYT, Committee Member and Country Rapporteur for Japan, congratulated Japan on its regularity and punctuality in the presentation of its reports. Mr. Bossuyt inquired about the efforts to bring the definition of racial discrimination in the Constitution in line with article 1 of the Convention, to adopt comprehensive legislation prohibiting racial discrimination, and to establish a national human rights institution in line with the Paris Principles.
マーク・ボシュイ、委員会メンバーおよび日本担当国別報告者は、報告発表における規則性と定時性について日本を称賛した。ボシュイ氏は、条約第1条に沿った憲法における人種差別の定義をもたらし、人種差別を禁止する包括的法律を採択し、パリ原則に沿った国家人権機関を設立のための取り組みについて尋ねた。

He also asked about the efforts to withdraw reservations on article 4 of the Convention, the measures taken to combat hate speech in the media and on the Internet, particularly about the implementation of the Broadcast Act, and on the number of reports, investigations, prosecutions and convictions for hate speech and hate crimes.
また、条約第4条に対する留保の取り下げ、メディアとインターネット上の、とりわけ放送法の実施について、ヘイトスピーチと戦うためにとられた措置、ならびにヘイトスピーチやヘイト犯罪についての報告、捜査、訴追および有罪判決の件数について尋ねた。

Mr. Bossuyt observed that the targets of the Hate Speech Elimination Act of 2016 were limited to persons lawfully residing in Japan, and that it appeared to have only very limited effects as a remedy for minorities in Japan. The State party should strictly condemn any discriminatory statements by public officials and remove them from office.
ボシュイ氏は、2016年のヘイトスピーチ解消法の対象は合法的に日本に居住する者に限られており、日本のマイノリティの救済手段として非常に限られた効果に過ぎないように見えたと意見を述べた。締約国は、公人による、いかなる差別的発言も厳格に非難し公職から排除すべきである。

Turning to the situation of minorities and indigenous peoples, the Country Rapporteur asked about the measures to improve the situation of the Ainu people, namely access to employment, education, living conditions, land rights and natural resources, culture and language.
マイノリティや先住民の状況に目を向けると、特別報告者は、アイヌの人々の状況、すなわち雇用、教育、生活条件、土地の権利と天然資源、文化と言語へのアクセスを改善するための措置について尋ねた。

On the Ryukyu/Okinawa people, Mr. Bossuyt reminded that the Committee had previously recommended that they be recognized as indigenous people, which the State party had rejected. Advocacy groups continued to report that widespread discrimination in employment, marriage, housing and property assessment against the Burakumin people (outcast communities) persisted. Another issue was ethnic profiling of Muslims in Japan.
琉球/沖縄の人々に関して、ボシュイ氏は、彼らが先住民として認識されることを委員会が以前に勧告し、締約国が拒否していたことを想起させた。支援運動グループは、部落民の人々(疎外コミュニティ)に対する雇用、結婚、住宅および資産評価において広範な差別が存続していると報告を続けた。もう一つの問題は、日本におけるイスラム教徒の民族プロファイリングだった。

Moving on to violence against minority women, the Country Rapporteur asked for information on the impact of the 2015 Fourth Basic Plan for Gender Equality on preventing violence against minority and indigenous women. What was the number of reported cases of such violence?
マイノリティ女性に対する暴力行為に移り、同国別報告者は、マイノリティや先住民女性に対する暴力防止に関する2015年の第4次男女共同参画基本計画の影響に関する情報を求めた。そのような暴力の報告された事件数はどうだったか?。

With respect to the issue of comfort women, Mr. Bossuyt said that public officials should refrain from making thoughtless remarks regarding the responsibility of the Government of Japan, and reminded that the system of sexual slavery established by the Japanese Imperial Army had not been confined to Korea.
慰安婦問題に関しては、ボシュイ氏は、公人は日本政府の責任についての配慮に欠ける発言を行なうのを控えるべきであると述べ、日本帝国軍によって設置された性的奴隷制度は朝鮮に限られていなかったことを想起した。

As for foreign workers in Japan, who numbered about 1.28 million in 2017, it had been reported that foreign permanent residents, including many who had been born, raised and educated in the country, were subjected to various forms of entrenched social discrimination, including restricted access to housing, education, healthcare and employment.
2017年に約128万人を数える日本における外国人労働者については、同国において生まれ育ち教育された多くを含む、外国人永住者が、住宅、教育、医療および雇用への制限されたアクセス含む、染み付いた社会的差別のさまざまな形態にさらされていたと報告されていた。

On the Technical Intern Training Programme, in November 2017 the Government had started to accept the first 10,000 Vietnamese nationals to be admitted under that programme to meet Japan’s labour shortage. Non-governmental organizations maintained that Government oversight was insufficient.
技能実習生研修プログラムに関して、2017年11月に政府は、日本の労働力不足に対応するために、このプログラムのもとで認められる最初の10,000のベトナム国民の受け入れを開始していた。非政府組織は、政府の監督が不十分だと主張した。

As for non-citizens, out of more than 4,000 surveyed foreign nationals, 40 per cent had said that they could not access housing because they were foreign nationals, while 25 per cent had been refused employment for that reason. Foreign nationals and foreign looking citizens were prohibited entry to privately owned facilities serving the public, including hotels and restaurants. Did foreigners have the right to pension benefits?
非市民については、4,000以上の調査対象の外国国民のうち、40%が外国国民であるため住宅にアクセスできないと答え、同時に25%がその理由により雇用を拒否されたと述べていた。外国国民および外国人に見える市民は、ホテルやレストランを含む公共に提供される私有施設への入場を禁止されていた。外国人は年金給付の権利があったか?。

There were approximately 400,000 Koreans in Japan, the majority of them forced to live in Japan when Korea was a Japanese colony, and their descendants. They remained foreign nationals and did not have the right to vote or to serve as public servants. Mr. Bossuyt raised the issue of State funding for Korean schools which had been traditionally tied with “North Korea”.
日本におよそ400,000の、その大部分は朝鮮が日本の植民地だったとき日本に住むことを強いられた朝鮮人、および彼らの子孫がいた。彼らは外国国民のままであり、投票権や公務員としての資格がなかった。ボシュイ氏は伝統的に「北朝鮮」と結びついていた朝鮮学校への国家資金の問題を提起した。

The Country Rapporteur noted that Japan had not adopted specific legislation on trafficking in persons, and that the number of arrests and convictions were quite low. In 2017, the number of asylum applications in the country had risen by 80 per cent. However, the recognition rate was extremely low (barely 0.17 per cent). In addition, unrestricted detention of asylum seekers remained problematic. Mr. Bossuyt recommended that the State party introduce a maximum period for immigration detention, and that it allow applicants for refugee status to work six months following their application.
国別報告者は、日本は人身売買に関する特定の法制を採択しておらず、逮捕および有罪判決数は極めて少なかったと述べた。2017年において、同国における亡命申請件数は80%増加していた。しかしながら、認定率は非常に低かった(わずか0.17%)。さらに、亡命希望者の無制限収容が問題として残った。ボシュイ氏は、締約国が移住者収容の最大期間を導入し、難民申請者に申請後六か月間働くことを認めることを勧告した。

Questions by Other Experts
他の専門家による質問

GUN KUT, Committee Member and Rapporteur for Follow-up to Concluding Observations, informed that Japan had submitted the interim report one year later than expected. The Committee had raised three issues to be addressed in the interim report: violence against foreign and minority women, comfort women, and the Burakumin (outcast community). What was the nationality of children of foreign women married to Japanese men? There was a lack of information on comfort women in the periodic report.
ガン・クト、委員会メンバーおよび最終見解フォローアップ担当報告者[(トルコ)]は、日本が中間報告を予定されていたよりも1年遅れて提出したことを告げた。委員会は、中間報告で取り上げられる三つの問題を提起していた:外国およびマイノリティ女性に対する暴力、慰安婦、および部落民(疎外コミュニティ)。日本人男性と結婚した外国人女性の子供の国籍は何か?。定期報告において慰安婦に関する情報が欠如していた。

Would Japan withdraw its reservation to article 4 of the Convention (propaganda and incitement to racial hatred)? What was the nature and scope of the reservation, and why was it necessary? An Expert recommended that the State party read the Committee’s General Recommendation No. 35 on combatting racist speech. Should freedom of expression not be limited when the public was incited to “kill Koreans”?
日本は条約第4条(人種的ヘイトへの宣伝と扇動)への留保を撤回するか?。保留の性質と範囲は何で、なぜ必要なのか?。専門家は、締約国が人種差別的スピーチに関する委員会の一般勧告第35号を読むことを勧告した。一般市民が「朝鮮人を殺せ」と煽られたとき、表現の自由を制限してはならないのか?。

Did victims of hate crimes receive any support from the authorities to report hate crimes? Was there any training on hate crimes to judges, prosecutors and police officials? How did education influence hate speech in the country? Could Koreans wear their national clothes without fear? The Committee had received reports about increasing online hate speech against the Koreans and Chinese. Why was the Hate Speech Elimination Act limited only to people with origin from outside Japan?
ヘイト犯罪の犠牲者は、ヘイト犯罪を報告するために当局から何らかの支援を受けたか?。裁判官、検察官および警察官へのヘイト犯罪に関する何らかの訓練はあったか?。教育は同国におけるヘイトスピーチにどのように影響したか?。朝鮮人は恐れず国民服を着ることができるか?。委員会は、朝鮮人と中国人に対するオンライン上のヘイトスピーチの増加についての報告を受けた。なぜヘイトスピーチ解消法は日本国外出身の人々だけに限定されたのか?。

An Expert inquired about offering apologies and adequate reparation to former comfort women, noting that agreements between governments were not able to adequately extinguish individual claims of human rights abuses. That issue was a wound that had been festering for far too long.
ある専門家[マクドゥーガル委員(米国)]は、政府間の合意が人権侵害の個々の申し立てを適切に解消することができなかったことを指摘し、元慰安婦に謝罪と適切な賠償を提供することについて尋ねた。その問題はあまりにも長くうずく傷だった。

Some 33 per cent of surveyed people in Japan felt that they had been victims of discrimination in education, employment and marriage. What measures would the Government adopt to deal with that problem? Was there any statistical information about the impact of anti-discrimination legislation and about the impact of the burden of proof? Did the burden of proof extend to the field of employment and labour?
[マルティネス委員(コロンビア)]日本において調査対象者の約33%が教育、雇用および結婚における差別の被害者だったと感じていた。政府はその問題に対処するために何の措置をとるのか?。反差別法制の影響についてと、立証責任の影響についての何らかの統計情報はあったか?。立証責任は雇用と労働の分野にまで及んだのか?。

How could Japan play a much more active role within the International Decade for People of African Descent? What role did ethnic groups play in combatting climate change? What were the extraterritorial obligations of Japanese companies working abroad in terms of climate change?
アフリカ系の人々のための国際十年の中で日本はどのように更なる積極的な役割を果たすことができるのか?。気候変動対策において民族集団はどう役割を果たしたのか?。気候変動の面における海外で操業する日本企業の域外適用義務は何か?。

One Expert shared her own experience of receiving online hateful comments from the Japanese public on her social media platforms. She regretted the recent rise in hate speech and demonstrations in Japan, which meant the Government needed to step up its efforts to fight that trend. How did the school curriculum enable minorities to rightly represent their culture? How could they self-interpret the issues that affected them, and how were minority media organizations enabled to work?
一人の専門家[イザック・ンジャエ委員(ハンガリー)]は、彼女のソーシャルメディア・プラットフォームで日本の一般市民からオンラインのヘイトコメントを受けた経験を共有した。彼女は日本におけるヘイトスピーチやデモの最近の増加が遺憾であり、それは政府がその傾向と戦う取り組みを強化する必要があることを意味した。マイノリティは学校のカリキュラムにどのように彼らの文化を正しく表現できたか?。彼らに影響を及ぼした問題をどのように自己解釈でき、マイノリティのメディア組織はどのように働くことができたか?

Japan had not provided any information on the situation of Burakumin. Individuals were sometimes subjected to personal background searches in order to uncover their Burakumin background. Discrimination against Burakumin was not explicitly prohibited. Why did Japan reject the United Nations assessment that the discrimination against Burakumin was caste-based? Did the State party envisage to make legal amendments to ensure the equal treatment of Burakumin? How did the Government plan to involve Burakumin representatives in the issues that concerned them, and to raise public awareness about their discrimination?
日本部落民の状況について、いかなる情報も提供していなかった。彼らの部落民の生い立ちを明らかにするために、ときには個人が生い立ちの検索を受けることがあった。部落民に対する差別は明示的に禁じられていない。日本部落民に対する差別がカーストに基づくという国連の評価をなぜ拒否したのか?。締約国は部落民の平等な扱いを確保するために法的修正を行なうことを構想したか?。政府は、どのように部落民の代表者を彼らが懸念している問題に関与させ、彼らの差別について一般市民の意識を高めようと計画したか?。

[休憩後再開( UN Web TV 2:15:44 - )]

Could foreigners access public legal assistance on the same terms as Japanese nationals? One Expert pointed out to the continued practice of withdrawal of residence permits for foreign women married to Japanese men. Could the State party envisage the introduction of school classes on the language, culture and history of the Korean people in Japan? Would the State party consider granting the right to vote to Korean residents at least in local elections, and remove legal obstacles for Koreans to occupy public posts?
外国人は、日本国民と同じ条件で公的支援にアクセスできるか?。一人の専門家[カリ・ツァイ委員(グアテマラ)]は、日本人男性と結婚した外国人女性の在留許可の取り消しの慣行が続いていたと指摘した。締約国は、日本における朝鮮人の言語、文化および歴史に関する学校の授業の導入を想定することができるか?。少なくとも地方選挙で朝鮮人住民に投票権を与えることを検討し、朝鮮人への公職を占めるための法的障害を取り除くことを検討するか?。

Experts inquired about how Japan applied the system of re-entry permit prior to departure for “North Korean” passport holders (about 30,000 persons), who had been born in Japan. Furthermore, Experts asked about the indebtedness of foreign interns. There were more than 270,000 technical interns in Japan. The Act on Proper Technical Intern Training and Protection of Technical Intern Trainees lacked provisions dealing with the forced repatriation of interns.
専門家たち[アフトノーモフ委員(ロシア)ら]は、日本で生まれた「北朝鮮」旅券所有者(約30,000人)に対して、出発前の再入国許可制度をどのように適用したのか尋ねた。さらに、専門家たち[李委員(中国)ら]は外国人実習生の債務について尋ねた。日本において270,000以上の技能実習生がいた。外国人の技能実習の適正な実施および技能実習生の保護に関する法律は、実習生の強制送還について扱う規定が欠如していた。

It seemed that the central Government had encouraged local governments to cease their subsidies for Korean schools linked with “North Korea”, an Expert said, asking for further clarification.
更なる説明について尋ね、中央政府が「北朝鮮」に関連する朝鮮学校への補助金を地方政府が中止するように促したようだ、と、ある専門家[鄭(チョン)委員(韓国)]は述べた。

Japan rejected that the Ryukyu/Okinawa people were indigenous people. Did the State party plan to protect that population from the impact of the United States’ military base?
[ディアベイ委員(コートジボワール)]日本は、琉球/沖縄の人々が先住民だということを拒否した。締約国は米国の軍事基地の影響から住民を守る予定か?

Did Japan plan to ratify the 1954 Convention relating to the Status of Stateless Persons in order to protect those persons who had lost Japanese nationality?
日本は、日本国籍を失った人々を保護するために1954年の無国籍者の地位に関する条約を批准する予定か?

[二日目]

An Expert inquired about equal opportunities in education, namely about the dropout rates of minority and foreign children. Another Expert asked if the basic act on education was completely aligned with the UNESCO Convention against Discrimination in Education?
ある専門家[シェファード委員(ジャマイカ)]は、教育における機会均等、すなわちマイノリティと外国の児童の中退率について尋ねた。別の専門家は、教育基本法ユネスコ教育差別禁止条約と完全に一致していたかどうか尋ねた。

Replies by the Delegation
代表団による返答

MASATO OTAKA, Ambassador in charge of the United Nations at the Ministry of Foreign Affairs of Japan, explained that Japanese legislation contained all the elements of article 4 of the Convention. The Penal Code covered slander and defamation of individuals and groups. But those provisions did not cover everything. However, the Government did not want to introduce legislation that would improperly reduce freedom of expression. The Japanese Constitution covered prevention of racial discrimination. Under the Labour Standards Act, discrimination on the basis of social origin was banned. Likewise, under the Education Act, all citizens had to be given an opportunity to receive education, whereas all citizens should not be denied access to medicines under relevant healthcare law. The Ministry of Justice responded to reports of alleged racial discrimination, and undertook swift investigation.
大鷹正人、日本国外務省国連担当大使は、日本の法制は条約第4条のすべての要素を含んでいたと説明した。刑法は、個人や団体の中傷や名誉毀損を対象としていた。しかし、それらの規定はあらゆることを対象としてはいなかった。しかしながら、政府は、表現の自由を不適切に縮小する法制を導入することを望まなかった。日本憲法は人種差別防止を扱った。労働基準法のもと社会的起源に基づく差別が禁止された。同様に、教育法のもとすべての市民が教育を受ける機会を与えられなければならず、すべての市民は関連する医療法のもと医療へのアクセスを拒否されてはならなかった。法務省は人種差別が疑われる報告に対応し、迅速な調査に取り組んだ。

Responding to Experts’ questions about the Japanese people living in Okinawa, the head of the delegation stressed that they enjoyed the same rights as all other Japanese citizens. The only indigenous people of Japan were the Ainu people. The people in Okinawa were not widely considered as indigenous people, and most of them did not consider themselves as such. There were colourful traditions in Okinawa and the Government recognized and respected that fact. In order to deal with the unemployment among youth in Okinawa, the authorities had encouraged tourist activity.
沖縄在住の日本の人々についての専門家たちの質問に応え、代表団団長は、彼らは日本国民と同じ権利を享受したと強調した。日本の唯一の先住民はアイヌの人々だった。沖縄における人々は先住民として広範に認識されておらず、そのほとんどは自身をそのように認識していなかった。沖縄においては特色豊かな伝統があり、政府はその事実を認識し尊重した。沖縄における若者の失業に対処するため、当局は観光活動を奨励していた。

Turning to the situation of Burakumin and caste-based discrimination, Mr. Otaka clarified that Burakumin were Japanese citizens and not a different ethnic group. The authorities did not tolerate any discrimination, and wanted to create a society free of inequalities. There were laws to eliminate discrimination against Burakumin. Historically, many people in Japan had been placed in a lower economic caste. The Ministry of Justice was planning to conduct public awareness campaigns on that issue in very easy to understand formats, and to address hate speech against Burakumin on the Internet.
部落民カーストに基づく差別の状況に目を向けると、大鷹氏は部落民日本人の市民であり、異民族の集団ではないことを明確にした。当局はいかなる差別も容認せず、不平等のない社会の建設を望んだ。部落民に対する差別を撤廃する法律があった。歴史的に、日本における多くの人々が低い経済的カーストに属していた。法務省は、この問題に関して非常にわかりやすい形式で一般市民の意識を高めるキャンペーンを実施し、インターネット上の部落民に対するヘイトスピーチを取り上げる予定だった。

On comfort women, Mr. Otaka acknowledged that many women had suffered and the Government wanted to show its remorse and regret. The authorities had supported victims in terms of welfare and medical treatment, and the Prime Minister had sent letters of apology to each former comfort woman. The issue did not only concern Korean women, but also women of other nationalities. So far, 61 former Korean comfort women had received reparations through the Asian Women’s Fund. As for some statements that denied the existence of the issue of comfort women, that was not the position of the Japanese Government.
慰安婦に関して、大鷹氏は、多数の女性が苦しんでおり、政府は反省と後悔を表明することを望んだことを認めた。当局は福祉と医療の面で被害者を支援しており、首相は元慰安婦それぞれに謝罪の手紙を送っていた。この問題は韓国人女性だけでなく、他の国籍の女性にも関係していた。これまでに61人の元韓国慰安婦アジア女性基金を通じて賠償を受けていた。慰安婦問題の存在を否定した一部の発言に関しては、日本政府の立場ではなかった。

With the 2015 agreement between Japan and the Republic of Korea, the authorities had agreed to restore the dignity of former comfort women through a final and irreversible solution. Many women had received support and medical treatment. The position of the Japanese Government was that the issue of comfort women and sexual slavery could be conflated.
日本韓国のあいだの2015年の合意により、当局は元慰安婦の尊厳を最終的かつ不可逆的な解決策を通じて修復することに合意した。多くの女性が支援と治療を受けていた。日本政府の立場は、慰安婦問題と性的奴隷制度が混同される可能性があるということだった。

As for human rights agencies in Japan, Mr. Otaka assured that they operated in line with the Paris Principles.
大鷹氏は日本における人権機関について、パリ原則に沿って活動したことを保証した。

Trafficking in persons had been legally defined in Japan in 2005. Foreign victims of trafficking were given a special visa to stay in Japan; there was a female information centre to provide assistance to victims, and the authorities worked closely with foreign diplomatic representations. The Government was, thus, of the view that there was no need to adopt new legislation on trafficking in persons. The Immigration Bureau was very strict in monitoring sea and air entry points. The police and other concerned authorities provided relevant briefings to businesses and carried out raids if needed. The Coast Guard provided information about criminal proceedings with respect to trafficking cases, and provided leaflets with support information for victims. Foreign victims of trafficking could not be denied any treatment because they were foreigners.
人身売買は2005年に日本において法的に定義されていた。人身売買の外国人犠牲者は日本に滞在するために特別なビザが与えられ、犠牲者に支援を提供する女性情報センターがあり、当局は在外公館と緊密に協力した。政府は、したがって、人身売買に関する新たな法制を採択する必要はないとの見解を示した。入国管理局は、海と空の進入ポイント監視において非常に厳格だった。警察や関係当局は、企業に関連する説明会を行い、必要に応じて強制捜索を行なった。海上保安庁は、人身売買事件に関わる刑事訴訟について情報を提供し、犠牲者のための支援情報のリーフレットを提供した。人身売買の外国人犠牲者は、外国人であったために何らかの処置を拒否される可能性はなかった。

Japan had been providing accommodation, healthcare and employment opportunities to foreigners who sought a refugee status for a long time. In more than 90 per cent of the applications, a work permit had been issued. As for the profiling of ethnic or religious groups, it was forbidden under the law, and police and prison officers received robust training on human rights.
日本は難民の地位を長期間求めた外国人に宿泊、医療、雇用機会を提供していた。申請の90%以上において就労許可が発行された。民族や宗教団体のプロファイリングについては、法律で禁じられ、警察や刑務官は人権に関する確固たる訓練を受けた。

The Basic Act of Education stipulated that all citizens enjoyed equal opportunities for education and that any discrimination was forbidden. Foreigners could receive compulsory education on the same footing with Japanese citizens, or attend private schools. The Government wanted to eliminate discrimination in employment and thus carried out awareness raising with employers. Healthcare was provided to everyone regardless of their citizenship.
教育基本法は、すべての市民が教育への機会均等を享受し、いかなる差別も禁じられると定めた。外国人は、日本人の市民と同じ立場で義務教育を受けたり、私立学校に通うことができた。政府は雇用における差別を撤廃することを求め、雇用主に意識向上を行なった。市民権にかかわらず、医療はすべての人に提供された。

On the extraterritorial obligations on Japanese multinational companies, the delegation noted that the authorities strove to respect everyone’s human rights and aimed to provide such guidance to all Japanese companies.
日本企業の域外適用義務については、代表団は、すべての人権を尊重することに努め、すべての日本企業にそのような指針を提供することを目指したと指摘した。

Speaking of the right to occupy public posts, the delegation recalled that according to the 1995 judgment of the Japanese Supreme Court, only Japanese citizens could stand for local elections, whereas certain foreigners could present themselves as candidates. As for permanent residents in Japan who did not hold a passport of their country of origin, they had to obtain a re-entry visa. “North Korean” passports, as well as passports of some other countries, were not considered valid travel documents by the Government. Accordingly, one could not speak of racial discrimination in that case.
公職を占める権利について言えば、代表団は、1995年の日本最高裁判所判決によれば地方選挙には日本国民のみが立候補できるが、一定の外国人は候補として自身を示すことができることを想起した。出身国の旅券を所持していない日本における永住者については、再入国ビザを取得しなければならなかった。「北朝鮮」の旅券は、一部の他の国の旅券同様、政府によって有効な渡航文書とみなされなかった。したがって、その事例において人種差別について論じることはできない。

The Hate Speech Elimination Act of 2016 did not stipulate that only hate speech against legal residents in Japan would be penalized; the authorities would not tolerate any hate speech against any one, the delegation stressed. As for criminal cases related to hate speech, the Kyoto court had recently prosecuted four cases of obstruction of business. A wide range of training on human rights was provided to judges, prosecutors, public servants, police officers, immigration officers, and teachers. Measures to prevent hate speech included increasing the value of human rights in society through public awareness campaigns, including through comics (manga).
2016年のヘイトスピーチ解消法は、日本における法的居住者に対するヘイトスピーチのみが罰っせられるとは規定しておらず、当局は、あらゆる人に対するあらゆるヘイトスピーチを容認しない、と代表団は強調した。ヘイトスピーチに関連する刑事事件については、京都裁判所は最近、業務妨害の四件を起訴していた。人権に関する幅広い訓練が、裁判官、検察官、公務員、警察官、入国管理官、および教師に提供された。ヘイトスピーチを防止するための措置としては、コミック(漫画)を通じてなど、一般市民の意識キャンペーンを通じた社会における人権の価値を高めることに含んだ。

The Government had a legal bureau to assist victims of hate speech, and units to receive complaints of hate speech. A public opinion survey of 2017 had revealed that a number of Japanese people had not paid attention to hate speech. Speaking of racial discrimination in the media, the delegation explained that in line with the Broadcasting Act, broadcasters were required to air appropriate content and their reporting should not distort facts. In case any information harmful to human rights appeared on the Internet, the authorities received allegations from victims and asked Internet providers to remove such information, and provided relevant guidance.
政府は、ヘイトスピーチの犠牲者を支援する法律局と、ヘイトスピーチの苦情を受け付ける部署を有した。2017年の世論調査は多くの日本人がヘイトスピーチに注意を払わなかったことを明らかにした。メディアにおける人種差別について言えば、代表団は、放送法に沿って、放送者は適切なコンテンツを放送する必要があり、彼らの報道が事実を歪曲してはならないと説明した。人権に害を及ぼす情報がインターネットに掲載された場合、当局は被害者からの申し立てを受け、インターネットプロバイダにそのような情報を除去するよう依頼し、関連するガイダンスを提供した。

On the issue of Korean schools, the delegation explained that children with foreign nationality were eligible to receive public education in Japan without any other charge for compulsory education. There was support for them to learn their mother tongue. There were 126 special schools for foreigners in the country. The funding for Korean schools was standard as long as operations and management of those schools was done properly and in line with the law. One Korean school had not received funding and that case had been in front of a local court with four judgments passed. There was yet another source of funding for schools granted by local governments. Students who had graduated from foreign schools could sit in on university entry exams.
朝鮮学校問題に関しては、代表団は、外国国籍の児童は義務教育のための他のいかなる義務なしに日本における公的教育を受ける資格があったと説明した。母国語学習への支援があった。同国において126の外国人特別学校があった。朝鮮学校への資金提供は、その学校の運営と管理が適切に法律に沿って行なわれているというのであれば標準的だった。ある朝鮮学校が資金提供を受けておらず、四つの判決が下された状態で、その訴訟は地方裁判所で審理中だった。地方自治体によって付与される学校のためのもう一つの資金源があった。外国人学校を卒業した学生は、大学入学試験に参加できる。

With respect to the education, employment and living conditions of the Ainu people, the Government had implemented a policy to improve their economic and social situation in Hokkaido. A periodic survey was conducted to measure the success of the policy.
政府は、アイヌの人々の教育、雇用および生活状況に関して、北海道における経済および社会状況を改善する政策を実施していた。政策の成功を測るために定期的調査が行なわれた。

Second Round of Questions by Committee Experts
委員会専門家による二回目の質問

Were there any examples of the prosecution of hate crimes in line with article 4 of the Convention? Were there any examples of the prosecution of incitement to ethnic violence? Were the police specifically trained about racist motivation in crimes?
[マルガン委員(スペイン)]条約第4条に沿ったヘイト犯罪の何らかの訴追の例はあったか?。民族暴力への扇動の何らかの訴追の例はあったか?。警察は、とくに犯罪者の人種差別的動機について訓練を受けたか?。

Hate speech had increased since the introduction of the Hate Speech Prevention Act of 2016. How could that be explained?
[カリ・ツァイ委員]2016年のヘイトスピーチ解消法が導入されて以来、ヘイトスピーチが増加していた。それはどう説明できるのか?。

Why could teachers of foreign nationalities not be assigned to managerial positions? Foreigners could not serve as conciliation commissioners (mediators in family matters) either. How did the State party ensure that minorities, indigenous people, and people discriminated against on the basis of their social origin could influence decision-making?
なぜ外国国籍の教師は管理職に任命されることができないのか?。外国人は調停委員(家族問題の仲裁人)の役職にもなれなかった。締約国は、マイノリティ、先住民、および社会起源に基づく差別を受けた人々が意思決定に影響を与えることができることをどのように確保したのか?。

The approximate number of Ainu people in Japan was 13,000; only 25.8 per cent of Ainu secondary school students continued their education at the university level.
日本におけるアイヌの人々のおよその人口は13,000であり、アイヌの中学校の生徒の25.8%だけが大学レベルで教育を続けた。

Did the State party have any mechanism for follow-up to recommendations by the United Nations treaty bodies?
[マルティネス委員]締約国は、国連条約機関による勧告へのフォローアップのための何らかのメカニズムを有していたか?。

Speaking of the Asian Women’s Fund for former comfort women, one Expert reminded that it had been set up without any recognition of legal responsibility by the Government of Japan. In addition, victims had been approached individually thus hurting the dignity of victims. That was not a victim-oriented approach. Since the 1990s, the United Nations had begun using term “sexually slavery” to refer to the issue of comfort women.
慰安婦のための女性のためのアジア女性基金について言えば、一人の専門家[鄭 (チョン)委員]は、日本政府による法的責任を何ら認めず設立されたことを想起させた。加えて、被害者は個別にアプローチされたので、被害者の尊厳を傷つけた。それは犠牲者指向のアプローチではなかった。1990年代以降、国連は慰安婦問題を指すために「性的奴隷制度」という用語を用い始めた。

Referring to Korean schools that had not received subsidies, an Expert asked what regulations they had not followed. The issue of the abduction of Japanese citizens by “North Korea” was mentioned as one of the reasons for withholding funding.
補助金を受けていなかった朝鮮学校について、ある専門家[鄭 (チョン)委員]は何の規則に従わなかったのか尋ねた。資金提供差し止めの理由の一つとして、「北朝鮮」による日本人市民の拉致問題が挙げられた。

A 2016 study revealed that Korean women suffered from anxiety due to increased hate speech against Koreans in Japan. Similar studies on Burakumin, Ainu and foreign women also revealed that they suffered from intersecting forms of discrimination. What remedies were in place to address that problem?
[イザック・ンジャエ委員]2016年の調査によると、日本における朝鮮人に対するヘイトスピーチの増加により朝鮮人女性が不安に悩まされた。部落民アイヌ、外国人女性に関する同様の調査でも、差別の交差する形態に悩まされたことが明らかになった。その問題に対処するための救済策は何か?。

MARC BOSSUYT, Committee Member and Country Rapporteur for Japan, commended as positive the entry into force of the Hate Speech Elimination Act in 2016. However, it had some defects, such as limitation to citizens of foreign origin only. That act needed some improvement.
マーク・ボシュイ、委員会メンバーおよび日本担当国別報告者は、2016年におけるヘイトスピーチ解消法の発効を肯定的として称賛した。しかしながら、外国出身の市民にのみ限定など、いくつかの欠陥があった。その法令にはいくらかの改善が必要だった。

On comfort women, Mr. Bossuyt observed that State-to-State solutions were perhaps not the best solution for that issue, and noted that he did not understand the State party’s position that “sexual slavery” was not an appropriate term to describe it.
慰安婦に関しては、ボシュイ氏は国家間の解決策はおそらくその問題の最善の解決策ではなかったと意見を述べ、「性的奴隷制度」がそれを説明するのに適切な用語ではないという締約国の立場を理解しないと指摘した。

With respect to using the argument of Japanese abductees by “North Korea” to withhold funding from Korean schools, the Country Rapporteur noted that children had nothing to do with the abductions, and that, in any case, most students were of South Korean origin.
同国別報告者は、「北朝鮮」による日本拉致被害者の議論を朝鮮学校からの資金提供差し止めに使用することに関して、子どもたちは拉致とは何の関係もなく、いずれにせよ、ほとんどの生徒は韓国出身だったと指摘した。

[休憩後再開( UN Web TV 2:37:55 - )]

Replies by the Delegation
代表団による返答

MASATO OTAKA, Ambassador in charge of the United Nations at the Ministry of Foreign Affairs of Japan, noted that Japan took pride in prioritizing freedom of expression. In 2015 the Government and Parliament had held a full-fledged discussion on how to handle freedom of expression, and had decided that the ultimate goal was to eliminate hate speech. The authorities wanted to involve people from the bottom up in order to stamp out hate speech.
大鷹正人、日本国外務省国連担当大使は、日本表現の自由の優先を誇りにしたと指摘した。 2015年に政府と議会は表現の自由をどのように扱うかについての本格的な議論を持ち、究極の目標はヘイトスピーチを撤廃することだと判断していた。当局は、ヘイトスピーチを打ち切るために、ボトムアップから人々を巻き込むことを望んでいた。

In order to become public servants involved in decision-making, persons needed to hold Japanese citizenship. Other public positions not involving decision-making were open to foreigners, such as medical doctors and researchers. Conciliation commissioners (mediators at family courts) needed to have Japanese nationality because such work affected the formation of Japanese ideas. That was not the case for teachers in Japanese schools.
意思決定に関わる公務員になるために、人々は日本の市民権を持つ必要があった。医師や研究者など意思決定を伴わない他の公的立場は外国人に公開されていた。そのような仕事は日本の意見形成に影響を与えたため、調停委員(家庭裁判所の仲裁人)は日本の国籍を持つ必要があった。それは日本の学校の教師には当てはまらなかった。

It was possible that the number of the Ainu people was decreasing due to ageing and migration. A recent study revealed that Ainu students did not enjoy satisfactory access to education, and the authorities would in future prioritize that area.
高齢化や移住によりアイヌの人々の数が減少している可能性があった。最近の調査は、アイヌの生徒は教育への満足のいくアクセスを享受せず、当局は将来その地域を優先すると明らかにした。

Concluding Remarks
結語

MARC BOSSUYT, Committee Member and Country Rapporteur for Japan, thanked the delegation for all the provided information, even though the Committee might not be in agreement with every response. Japan had a vibrant civil society and the Committee had tried to take their views into account.
マーク・ボシュイ、委員会メンバーおよび日本担当国別報告者は、委員会がすべての対応に同意できないとしても、提供されたすべての情報について代表団に感謝した。日本は活発な市民社会を有し、委員会は彼らの見解を考慮に入れることに努めた。

MASATO OTAKA, Ambassador in charge of the United Nations at the Ministry of Foreign Affairs of Japan, thanked the Committee Experts for having listened to the delegation. Within the next 48 hours the delegation would provide the remainder of the answers in writing.
大鷹正人、日本国外務省国連担当大使は、代表団に耳を傾けたことについて委員会専門家に感謝した。今後48時間以内に回答の残りを書面で提供する。

NOUREDDINE AMIR, Committee Chairperson, thanked the delegation for its diligent work and the State party for its efforts to implement the Convention.
ヌールディン・アミール、委員会委員長は、その勤勉な働きについて代表団に、条約履行への取り組みについて締約国に感謝した。


2018年08月26日
2018年09月06日(外務省ホームページ更新資料追加。ノート参照先を左記に変更、同じく訳語を左記に合わせる(テーマリスト → リスト・オブ・テーマ))

*1:UN Web TV リンク先参照。なお大鷹審議官の英語による冒頭報告については日本語通訳が落ちている。またアフトノーモフ委員が日本語で質問を始め、会場が(??で(?))笑いに包まれる一幕があった(初日 2:24:36 - )。委員長は日本語での発言を許可したが、けっきょく英語でも短く繰り返したようだ。ちなみに二日目 2:23 過ぎの休憩時間ではカメラが切られず傍聴席(?)の方を向いていたのだが、有田芳生議員の姿を終始捉えていた。おおかたの委員より長く映っていたのではないか(笑)。どこからか前田朗教授が姿を現し談笑。

*2:なお中国は香港、マカオ含め計48名。NGO との非公式プレセッションを日本と同時に行なったモーリシャス9名、キューバ10名。同じく中国と行なったラトビアは11名(関連エントリ 2018-08-07 、2018-08-13 、2018-08-14 および国連人権高等弁務官事務所ホームページへのリンク先の各国「代表団リスト」参照)。

*3:NGO 参加報告のリンク先参照。

*4:UN Web TV の日本語通訳はボシュート、ボシュット等発音しているようだが、共同が使用しているためか各紙ボシュイ委員と報じている。とりあえずボシュイのままにしておく(関連エントリ 2018-08-09 )。

*5:(本要約では1条に該当しないと採録されているが)冒頭報告で1条1項に該当しないとの立場は表明している。書面提出した「リスト・オブ・テーマ - 締約国による返答」も参照のこと(人権高等弁務官事務所ホームページへの同リンク先参照)。

*6:というか放置すれば肯定していると取られるだけである。

*7:アジア女性基金について「これまでに61人の元韓国人慰安婦アジア女性基金を通じて賠償を受けていた」とだけ採録されているが、元慰安婦からお礼の言葉が寄せられたことや、受け入れを表明した元慰安婦が韓国国内で社会的に批判や圧力を受けるので人数の公表を控えていた等の発言も落とされている。なお、これらは *5 の「リスト・オブ・テーマ - 締約国による返答」にも記載されておらず、こうした「要約」になることと関係があるかも知れない。会合での発言時追加したものとおもわれる。

*8:関連エントリ 2018-08-09 参照。

*9:同上。

*10:なお、慰安婦問題についてはほかに、本要約に採録されているクト委員(トルコ、前回報告のフォローアップ担当)とマクドゥーガル委員(アメリカ)に加え、鄭委員の直前に発言した中国の李委員と翌日冒頭で発言したジャマイカのシェファード委員も言及している。マクドゥーガル委員(「ここでは事実を争いません。これらの女性の尊厳を考えましょう」)は韓国人へのヘイトスピーチ(「慰安婦問題がその中心にある」)および沖縄米軍による女性暴力にも言及。李委員は4条留保(ヘイトスピーチが「アジアの国、例えば中国、韓国に対して非常に増えている」)および技能実習生についても指摘。沖縄問題には言及しなかった。

*11:関連エントリ 2018-08-06 参照。

*12:追記:土日挟んで21日(火)書面を提出したが慰安婦問題には言及しなかった。「政府報告審査後の追加情報提供」(外務省ホームページ)へのリンク先参照。

*13:アミール委員長が日本政府回答を受けて発言した際、最後に「レポート」に言及している(二日目 1:51:19 - )。*5 の「リスト・オブ・テーマ - 締約国による返答」か。なお、リスト・オブ・テーマ冒頭に記載されているとおり、中国は「返答」の書面は提出していない(リスト・オブ・テーマ CERD/C/JPN/Q/10-11 および関連エントリ 2018-08-13 人権高等弁務官事務所ホームページへのリンク先等参照)。

*14:アミール委員長、二日目同上。

*15:作成者は人権高等弁務官事務所のヘラ・ハシミ(Hera Hashmi)氏とのことである(ボシュイ委員、初日 0:49:56 - )。この方か(LinkedIn)。