dancept1の備忘録

答弁権のエソロジー

第60回拷問禁止委員会:韓国の第三 - 五回報告における反日独立運動への言及


文書番号:CAT/C/KOR/3-5

ノート:

  • 国連拷問禁止委員会第60回セッション(2017年4月18日 - 2017年5月12日)において審議された、韓国の第三回 - 五回連結定期報告より抄訳。日本においても保導連盟事件の調査で知られる真実和解委員会への言及がある。当該部分(および前文)を訳出し、韓国の第三 - 五回連結定期報告の提出前課題のリスト(LoIPR)CAT/C/KOR/Q/3-5 の質問を[]内に追記した。レビュー会議でのやり取りについては関連エントリを参照。

  • 以前の『朝鮮日報』日本語版記事の「日帝強占期と光復(日本植民地支配からの解放)以後に起こった人権侵害や暴力・虐殺・疑問死事件を調査する」という記述にもよるのか(?)、真実和解委員会は第二次大戦後起きた事件を対象とすると解する向きもあったようだが(「以後」の掛かる範囲)、無論そのようなことは無い。

  • LoIPR 同様、慰安婦問題への言及はない。

  • 国連人権高等弁務官事務所ホームページ)

    • 「CAT - 拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰に関する条約」

      "HUMAN RIGHTS BODIES (ALL HUMAN RIGHTS BODIES)" > "Committee against Torture (CAT) " > "Sessions" > "60"

      第60回セッション(2017年4月18日 - 2017年5月12日)
      韓国 2017年5月2日(火)AM、2017年5月3日(水)PM

    • 「韓国の報告状況」

      "HUMAN RIGHTS BY COUNTRY (See all countries)" > "Republic of Korea (17-09-1991)

      CAT - 拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰に関する条約

    以下上記ページより抜粋(:韓国の報告状況、:拷問禁止委員会第60回セッションページ側にアップされている)。ハイフン以下に適宜補足を記した。

    日本からのコメント付属書(2017年5月22日提出)(PDF)-「(翻訳)総理大臣から元慰安婦への手紙」(関連エントリ参照)

    日本からのコメント(PDF)-(日付不明、ファイルプロパティ更新日2017年5月19日)「5月12日発行の韓国の第三 - 五回定期報告に関する総括所見(CAT/C/KOR/CO/3-5)についての日本政府によるコメント」(関連エントリ参照)

    総括所見:CAT/C/KOR/CO/3-5(2017年5月11日提出、2017年5月30日登録)(PDF)-「韓国の第三 - 第五回連結定期報告に関する総括所見」(関連エントリ参照)

    締約国からの追加情報:締約国の文書回答(PDF)-(日付不明、ファイルプロパティ更新日2017年5月5日)「拷問禁止委員会による締約国報告書のレビューへの韓国代表団の文書回答」(関連エントリ参照)

    要約記録:CAT/C/SR.1527(Word)-(2017年5月30日)「拷問禁止委員会第60回セッション1527回会議要約」(2017年5月3日PM)(関連エントリ参照)

    要約記録:CAT/C/SR.1524(Word)-(2017年5月10日)「拷問禁止委員会第60回セッション1524回会議要約」(2017年5月2日AM)(関連エントリ参照)

    代表団参加者のリスト:代表団のリスト(Word

    NHRIからの(セッションのための)情報:韓国国家人権委員会(NHRCK)の独立報告書(2017年3月27日発行)(Word)-「拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰に関する条約に基づく韓国提出第三 - 五回報告の審査のための韓国国家人権委員会の独立報告」

    市民社会組織からの(セッションのための)情報:64の非政府組織による提出(Word)-(2017年3月20日)「拷問および他の残虐な、非人道的なまたはは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰に関する条約に関する韓国NGOレポート」(関連エントリ参照)

    市民社会組織からの(セッションのための)情報:性的マイノリティ差別に対するレインボーアクション/シャドーレポート(PDF) -(2017年3月)「韓国における性的指向ジェンダーアイデンティティHIV感染状況に基づく人権侵害」

    市民社会組織からの(セッションのための)情報:子どものあらゆる体罰に終止符を・グローバルイニシアチブ(Word) -(2017年2月)「拷問禁止委員会2017年5月/6月第60回セッションへの韓国に関する説明」

    (共通)コアドキュメント(PDF)-(2016年4月12日)「締約国の報告書の一部を構成する共通のコアドキュメント」

    締約国報告書の附属書(2016年3月3日発行)(Word

    締約国の報告:CAT/C/KOR/3-5(2012年2月7日期限、2016年2月29日提出、2016年4月10日発行:ドキュメント上の記載は4月11日)- 本抄訳ドキュメント

    報告前の課題リスト(LoIPR):CAT/C/KOR/Q/3-5(2011年2月16日発行)(PDF)- 「韓国の第三 - 五回連結定期報告の提出前課題のリスト」

  • 関連エントリ

掲載URL:

http://docstore.ohchr.org/SelfServices/FilesHandler.ashx?enc=6QkG1d%2fPPRiCAqhKb7yhsvF6hiQLJAnpG6iplFwLNHHRo0OD78WS4LFAhS78ybK9cAdJ5ZfbR4liAXIyMG4l6rgWtyd%2b6XZPo%2fJJDtC1tyIRQGWwtMyeZXv7nazmlbnB


United Nations

CAT/C/KOR/3-5

Convention against Torture
and Other Cruel, Inhuman
or Degrading Treatment
or Punishment

Distr.: General
11 April 2016

Original: English
English, French and Spanish only

Committee against Torture

Consideration of reports submitted by States parties under article 19 of the Convention pursuant to the optional reporting procedure

Third to fifth periodic reports of States parties due in 2012

Republic of Korea*, **, ***

[Date received: 29 February 2016]

国連

CAT/C/KOR/3-5

拷問
および他の残虐な、非人道的な
または品位を傷つける取り扱い
または刑罰に関する条約

分類:一般
2016年4月11日

原版:英語
英語、仏語、スペイン語のみ

拷問禁止委員会

任意の報告手続に従い、条約第19条に基づいて締約国が提出した報告書の審査

2012年予定締約国の第三回 - 五回定期報告

韓国*、**、***

[受領日:2016年2月29日]

 

  * The second periodic report of the Republic of Korea is contained in document CAT/C/53/Add.2; it was considered by the Committee at its 711th and 714th meetings, held on 11 and 12 May 2006 (CAT/C/SR.711 and 714). For its consideration, see the Committee’s concluding observations (CAT/C/KOR/CO/2).
 ** The present document is being issued without formal editing.
*** The annexes to the present report are on file with the Secretariat and are available for consultation. They may also be accessed from the web page of the Committee against Torture.
  * 韓国の第2回定期報告は、CAT/C/53/Add.2文書に含まれている。2006年5月11日および12日に開催された第711回会議および第714会議で委員会によって審査された(CAT/C/SR.711および714)。その審査については、総括所見(CAT/C/KOR/CO/2)を参照。
 ** 本文書は正式な編集なしで発行されている。
*** 本報告書の附属書が事務局に提出されており参照可能である。拷問禁止委員会のウェブページからアクセスすることもできる。

I. Introduction
I. 前書き

1. The Republic of Korea (ROK), as a State party to the Convention against Torture and Other Cruel, Inhuman or Degrading Treatment or Punishment (hereinafter referred to as “Convention”), submits hereby its third, fourth, and fifth Periodic Reports[1] pursuant to Article 19 of the Convention. The present report focuses on the measures taken from 2006 to 2015 to implement the Convention and the previous recommendations of the Committee against Torture (hereinafter referred to as “Committee”).
1. 韓国は、拷問および他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰に関する条約(以下「条約」という)に対する締約国として、条約の第19条に従い第三回、第四回および第五回の定期報告[1]を提出する。本報告書は、条約および拷問禁止委員会(以下「委員会」という)のこれまでの勧告を実施するために、2006年から2015年にかけてとられた措置に焦点を当てている。

[1] Please refer to the Annex for Tables.
[1] 附属書の表を参照のこと。

2. The Government arranged two separate meetings with civil organizations for the preparation of this report. The first meeting was held on 22 May 2012, prior to drafting the report, where representatives from ministries, the National Human Rights Commission of Korea (NHRCK) and non-governmental organizations (NGOs) shared ideas regarding the preparation of the report. The second meeting was held on 19 June 2012 to gather detailed feedback on the initial draft prepared by the Government, at which representatives from ministries and organizations, the NHRCK, and NGOs participated and engaged in in-depth discussion on the initial draft. Moreover, in accordance with Article 21 of the National Human Rights Commission Act, the Government requested the opinion of the NHRCK on the initial draft on 21 June 2012 and received it on 15 October 2012. Through internal discussions, the Government endeavored to reflect the opinions of NGOs and the NHRCK as much as possible in the report.
2. 政府は、この報告書の作成のために、市民団体との二回の個別会合を開催した。第1回会合は、報告書の起草に先立ち、2012年5月22日に開催され、国家人権委員会(NHRCK)と非政府組織(NGO)からの代表が報告書の作成に関するアイデアを共有した。第2回会合は、政府が準備した最初の草案に関する詳細なフィードバックを収集するために、2012年6月19日に開催され、省庁や団体、NHRCK、およびNGOの代表が初期の草案に関する詳細な議論に参加した。また、国家人権法第21条に基づき、政府は2012年6月21日に最初の草案に関するNHRCKの意見書を要請し、2012年10月15日にこれを受領した。政府は内部討議を通じて、政府は、報告書にNGOとNHRCKの意見を可能な限り反映するよう努めた。

II. Specific information on the implementation of Articles 1 to 16 of the Convention, including with regard to the Committee’s previous recommendations
II. 委員会の以前の勧告についてを含む、条約第1条から第16条の実施に関する具体的な情報

[…]

Article 15
15条

[29. With reference to previous recommendations of the Committee (para. 16), please provide information on measures taken by the State party to ensure that statements made as a result of torture cannot be invoked as evidence in proceedings.
29. 委員会の以前の勧告(第16項)を参照し、拷問の結果として作成された陳述が訴訟の証拠として提出されないことを確保するために締約国が講じた措置に関する情報を提供されたし。]

Reply to the issues raised in Paragraph 29
パラグラフ29において提起された課題への返答

155. If a defendant was convicted due to statements obtained under torture, and the fact that torture had been committed was not revealed during the trial but revealed thereafter, the case may be retried (Criminal Procedure Act Art. 420 (7)). In the retrial, such statements shall not be admitted as evidence.
155. 被告が拷問によって得られた陳述のために有罪判決を受け、拷問が行われたという事実が裁判中には明らかにされなかったがその後判明した場合、再審される可能性がある(刑事訴訟法第420条(7))。 再審において、かかる陳述は証拠として認められない。

156. After the Framework Act on Clearing Up Past Incidents for Truth and Reconciliation was enacted on 31 May 2005, the Truth and Reconciliation Commission was established in order to investigate incidents related to the anti-Japanese independence movements, and anti-democratic human rights infringements and suspicious deaths since the Korean independence in 1945. From 1 December 2005 to 30 June 2010, a total of 11,175 cases were handled including the 10,860 cases submitted. The facts were determined for 8,450 of the cases. When damages were confirmed after requesting documentations from relevant organizations, investigating victims, witnesses, and stakeholders, or conducting on-site investigations, the Commission recommended the State to offer an official apology and take appropriate measures to compensate the damages and restore the honor of victims.
156. 2005年5月31日に「真実和解のための過去史整理基本法」が制定された後、反日独立運動、および1945年の韓国独立以降の反民主的人権侵害や、不審死事件を調査するために、真実和解委員会が設置された。2005年12月1日から2010年6月30日までに、提起された10,860件を含め合計11,175件が処理された。事件の8,450件について事実認定された。関係機関からの文書を要求し、関係機関からの文書の要求、被害者、証人、利害関係者の調査、あるいは現地調査の実施後に損害が確認された場合、委員会は公式の謝罪を行い、損害賠償と被害者の名誉回復のための適切な処置をとるよう締約国に勧告した。

157. As of 25 January 2016, among 73 cases in which the Commission recommended retrials, 1 was transferred to the Armed Forces Military Court; 66 resulted in final and conclusive judgments of not-guilty; 1 request for a retrial was dismissed and 1 was withdrawn; and for the remaining 4 cases, victims did not request retrials. The statements obtained as a result of torture were not admitted as evidence in the retrials.
157. 2016年1月25日現在、委員会が再審を勧告した73件のうち、1件が国防軍軍法会議に移管された。66件が確定判決において無罪と判断された。1件の再審要求が却下され、1件が取り下げられた。残りの4件については、被害者は再審を要求しなかった。拷問の結果として得られた判決は、再審の証拠として認められなかった。

[…]


2017年8月7日